今の時代、子どもが自分専用のスマホを所有していることは、もはや珍しいことではなくなった。とはいえ、個人情報の流出やワンクリック詐欺、高額課金などの被害に遭う危険性から、我が子にスマホを持たせることに懐疑的な親もいることだろう。
では、世の小中高生たちはどのような理由から、親にスマホを買い与えられているのだろうか?
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、小中学生のスマホ・キッズケータイ所有理由に関する調査レポートを発表した。
1. スマホを持たせた理由「緊急時の連絡」「子どもから欲しいと言われた」「子どものいる場所の把握」が上位
小学生低学年で18%、高学年になると42%、中学生では79%が自分専用のスマホを持っている(レポート2024年1月29日)。それではどのような理由でスマホを持たせたのか、その結果は図1の通り、「緊急時の連絡」「子どもから欲しいと言われた」「子どものいる場所把握」が上位となった。
図1. 【小中学生】スマホを持たせた理由(n=280)複数回答
2. 中学生からスマホを持たせている場合、女子は「緊急時の連絡」「子どもに欲しいと言われた」「友達が持ち始めた」が同程度で高い
スマホを持たせた理由を、持たせた時期別に見ていく。図2は小学生からスマホを持たせた理由になる。「緊急時の連絡」が最も高かった。男女で比較すると、女子が「子どもに欲しいと言われた」が男子より10ポイント高くなっていた。
中学生からスマホを持たせた理由としては「緊急時の連絡」が最も多いが、「子どもに欲しいと言われた」も4割を超えている。また女子は「友達が持ち始めた」も4割を超えている。
図2. 【小中学生】スマホ所有理由(小学生から持たせている)
図3. 【小中学生】スマホ所有理由 (中学生から持たせている)
3. キッズケータイを持たせた理由「緊急時の連絡」が7割超
最後にキッズケータイの所有理由になる。図4の通り「緊急時の連絡」が7割を超え、「子どもの居場所の把握」も半数近くとなっていた。
図4. 【小中学生】キッズケータイを持たせた理由(n=210)複数回答
<調査概要 ―「2023年親と子の調査」―>
調査方法 訪問留置調査
調査対象 関東1都6県・小学生及び中学生とその親
回答数 600
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年11月
出典元:NTTドコモ モバイル社会研究所
構成/こじへい