クルマの利用目的、楽しみ方は、若年層-ミドル・シニアの世代間でどのような違いがあるのだろうか?
ホンダアクセスはこのほど、クルマを持っており、運転することがあるZ世代とX世代のドライバー1,000人に対し「Z世代とX世代のクルマ・ドライブに関する意識・実態調査2024」をインターネットリサーチで実施した。ここでは、「Z世代・X世代のクルマの運転・ドライブ」に関する調査結果を抜粋して紹介する。
なお本調査では、1996年~2005年生まれの人をZ世代、1960年~1979年生まれの人をX世代としている。
クルマの利用目的 Z世代・X世代ともに「買い物」が1位に
クルマを持っており、運転することがあるZ世代とX世代の男女1,000名(全回答者)に、クルマの運転やドライブについて質問した。
はじめに、どのような目的でクルマを利用しているか聞いたところ、Z世代(500名)・X世代(500名)ともに「買い物」(Z世代72.0%、X世代86.4%)が最も高くなった。日々の買い物の足としてクルマを利用している人が多いようだ。
以降、Z世代では「遊び(ドライブ除く)」(62.2%)、「ドライブ(クルマでの遠出)」(53.0%)、「通勤・通学」(52.0%)、「旅行」(37.6%)が続き、X世代では「家族の送迎」(50.4%)、「遊び(ドライブ除く)」(47.0%)、「ドライブ(車での遠出)」(43.4%)、「通勤・通学」(42.2%)が続いた。
男女・世代別にみると、Z世代の女性では「遊び(ドライブ除く)」(67.6%)、X世代の男性では「旅行」(52.0%)、X世代の女性では「家族の送迎」(54.0%)がそれぞれ他の属性と比べて高くなった。
ドライブでクルマを利用しているZ世代の49%が「パートナーとドライブを楽しむ」と回答
ドライブ(クルマでの遠出)でクルマを利用しているZ世代(265名)に、ドライブを楽しむ相手(同乗者)を聞いたところ、「パートナー(恋人・配偶者)」(49.4%)が最も高くなり、「友人」(46.0%)、「親」(40.4%)、「兄弟姉妹」(21.5%)、「子」(15.8%)が続いた。
男女別にみると、男性では「一人」が16.7%と、女性(6.6%)と比べて10ポイント以上高くなった。
X世代が現在のZ世代と同じくらいの年齢だった頃、誰と一緒にドライブを楽しんでいたのだろうか。
ドライブ(クルマでの遠出)でクルマを利用しているX世代(217名)に、10代・20代の頃にドライブを楽しんでいた相手(同乗者)を聞いたところ、「パートナー(恋人・配偶者)」(78.8%)と「友人」(54.8%)が高くなり、「子」(19.8%)、「親」(18.4%)、「兄弟姉妹」(10.6%)が続いた。
男女別にみると、「友人」(男性49.6%、女性63.7%)と「親」(男性14.6%、女性25.0%)は、男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなった。
ドライブデートの行き先は? Z世代の1位は「ショッピングモール」、X世代が10代・20代の頃の1位は「海」
パートナーとのドライブデートについて質問した。
パートナーとドライブ(クルマでの遠出)を楽しむZ世代(131名)に、ドライブデートでどこへ行くか聞いたところ、「ショッピングモール」(74.8%)が最も高くなった。ショッピングやグルメ、アミューズメントなどをショッピングモールで楽しむZ世代が多いのではないだろうか。次いで高くなったのは、「グルメスポット」(54.2%)、「温泉地」(44.3%)、「遊園地・テーマパーク」(43.5%)、「夜景スポット」「絶景スポット」「水族館」(いずれも42.7%)となった。
また、10代・20代の頃にパートナーとドライブ(クルマでの遠出)を楽しんだX世代(171名)に、その頃、ドライブデートでどこへ行っていたか聞いたところ、「海」(68.4%)が最も高くなった。美しい風景を満喫できる海デートを楽しんでいたX世代が多いようだ。次いで高くなったのは、「遊園地・テーマパーク」(62.0%)、「夜景スポット」(57.9%)、「絶景スポット」「ショッピングモール」(いずれも57.3%)となった。
Z世代とX世代の回答を比較すると、「海」(Z世代38.9%、X世代68.4%)、「遊園地・テーマパーク」(Z世代43.5%、X世代62.0%)、「山」(Z世代26.7%、X世代43.3%)、「夜景スポット」(Z世代42.7%、X世代57.9%)は、Z世代と比べてX世代のほうが15ポイント以上高くなった。他方、「ショッピングモール」(Z世代74.8%、X世代57.3%)は、X世代と比べてZ世代のほうが15ポイント以上高くなった。
ドライブデートの際の準備 Z世代の2位は「天気予報の確認」、X世代が10代・20代の頃の2位は「音楽の用意」
パートナーとドライブ(クルマでの遠出)を楽しむZ世代(131名)に、ドライブデートの際、どのような準備をしているか聞いたところ、「ガソリン補充」(61.1%)が最も高くなり、「天気予報の確認」(49.6%)、「ルートの確認」(45.0%)、「音楽の用意」(35.1%)、「車内清掃」(34.4%)が続いた。
また、10代・20代の頃にパートナーとドライブ(クルマでの遠出)を楽しんだX世代(171名)に、その頃、ドライブデートの際、どのような準備をしていたか聞いたところ、「ガソリン補充」(74.3%)が最も高くなり、「音楽の用意」(61.4%)、「ルートの確認」(60.8%)、「洗車」(52.0%)、「レジャースポットの確認」(50.3%)が続いた。
Z世代とX世代の回答を比較すると、「音楽の用意」(Z世代35.1%、X世代61.4%)や「洗車」(Z世代23.7%、X世代52.0%)は、Z世代と比べてX世代のほうが25ポイント以上高くなった。X世代には、10代・20代の頃、CDやカセットテープを車内に持ち込んだり、クルマをピカピカに洗車したりして、デートに備えていた人が多いのではないだろうか。
ドライブデート中、気持ちが冷めるデート相手の行動 Z世代・X世代ともに1位は「運転にケチをつける」
ドライブデート中、相手への気持ちが冷めてしまうと思う、デート相手の行動や振る舞いを聞いたところ、Z世代(500名)では「運転にケチをつける」(43.4%)が最も高くなり、「乱暴に運転する」(40.0%)、「渋滞でイライラする」(37.8%)、「助手席でスマホばかりいじる」(27.2%)、「運転に対するねぎらいの言葉がない」(22.0%)が続いた。
X世代(500名)では「運転にケチをつける」(54.4%)が最も高くなり、「乱暴に運転する」(48.0%)、「渋滞でイライラする」(43.8%)、「助手席でスマホばかりいじる」(34.6%)、「会話に乗ってこない」(28.0%)と、4位まではZ世代と同じ回答が挙げられた。
男女・世代別にみると、Z世代の女性とX世代の女性では「乱暴に運転する」(Z世代の女性54.8%、X世代の女性66.8%)が1位となった。運転が荒いと、落ち着いてデートを楽しめず、パートナーに対する印象も悪くなってしまうという女性が多いのではないだろうか。
ドライブデートで運転したいクルマ Z世代・X世代ともに1位は「SUV」
ドライブデートで運転したいクルマを聞いたところ、Z世代(500名)・X世代(500名)ともに「SUV」(Z世代28.8%、X世代24.2%)が最も高くなった。
次いで高くなったのは、Z世代では「軽自動車」(14.6%)、「セダン」(14.4%)、「コンパクトカー」(12.8%)、「スポーツカー(スーパーカー除く)」(11.6%)、X世代では「スポーツカー(スーパーカー除く)」(18.8%)、「セダン」(17.8%)、「ミニバン」(16.0%)、「コンパクトカー」(13.8%)となった。
Z世代とX世代の回答を比較すると、「スポーツカー(スーパーカー除く)」(Z世代11.6%、X世代18.8%)は、Z世代と比べてX世代のほうが7.2ポイント高くなった。スタイリッシュなスポーツカーでのドライブデートに憧れるX世代が多いのではないだろうか。
ドライブデートで助手席に乗りたいクルマ Z世代・X世代ともに1位は「SUV」
ドライブデートで助手席に乗りたいクルマを聞いたところ、Z世代(500名)・X世代(500名)ともに、「SUV」(Z世代27.6%、X世代22.4%)が最も高くなった。車内が広く長時間のドライブでも疲れにくいSUVの助手席でパートナーとのドライブを楽しみたい人が多いようだ。
次いで高くなったのは、Z世代では「セダン」(16.0%)、「スポーツカー(スーパーカー除く)」(11.4%)、「ミニバン」(10.4%)、「スーパーカー」(9.4%)でした。ドライブデートで運転したいクルマの回答で2位だった「軽自動車」は8位となった。
他方、X世代では「スポーツカー(スーパーカー除く)」(17.4%)、「セダン」(17.2%)、「ミニバン」(13.8%)、「オープンカー」(11.6%)が続いた。
友人とのドライブにかけてもいいと思う金額の平均 Z世代は5,013円/回、X世代は6,547円/回
自分のクルマでドライブに行く場合の「1回のドライブにかけてもいいと思う金額」(ガソリン代・高速代・食事代など)について質問した。
【友人とのドライブ】(1回)にかけてもいいと思う金額を聞いたところ、Z世代(500名)、X世代(500名)ともに「5,000円~10,000円未満」(Z世代28.8%、X世代38.0%)に多くの回答が集まった。
平均はZ世代5,013円、X世代6,547円と、X世代のほうが1,534円高くなった。
また、【ドライブデート】(1回)にかけてもいいと思う金額を聞いたところ、Z世代では「5,000円~10,000円未満」(31.6%)、X世代では「10,000円~20,000円未満」(36.4%)に多くの回答が集まった。
平均はZ世代7,046円、X世代11,477円と、X世代のほうが4,431円高くなった。
ドライブの際に行ったことがあるもの・経験したことがあるもの
ドライブの際に行ったことがあるもの・経験したことがあるものを聞いたところ、Z世代(500名)では「パトカーの前を走行するときに緊張する」(29.2%)が最も高くなった。何か違反をしているわけではないものの、パトカーが近くにいるとなぜか緊張してしまうという経験をしたZ世代が多いようだ。
次いで高くなったのは、「海が見えた瞬間にテンションが上がる」(26.0%)、「駐車場で駐車券が遠くて取れない」(25.2%)、「停めた場所を忘れる・わからなくなる」(23.0%)、「同じクルマを運転している人に親近感が湧く」「高速道路でセダンを見ると覆面パトカーではないかと思ってしまう」(いずれも22.8%)となった。
X世代(500名)では「ドアを開ける際に静電気が起きる」(53.4%)が最も高くなり、「パトカーの前を走行するときに緊張する」(44.4%)、「海が見えた瞬間にテンションが上がる」(39.6%)、「停めた場所を忘れる・わからなくなる」(38.6%)、「高速道路の合流時に緊張する」(37.6%)が続いた。
<調査概要>
調査タイトル:Z世代とX世代のクルマ・ドライブに関する意識・実態調査2024
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とするクルマを持っており、運転することがあるZ世代(1996年~2005年生まれ)とX世代(1960年~1979年生まれ)の男女
調査期間:2024年1月19日~1月22日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(男女・各世代が均等になるように抽出)
実施機関:ネットエイジア株式会社
出典元:株式会社ホンダアクセス
構成/こじへい