■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
ホームセンター「コメリ」のキャンプ用品、「ナチュラルシーズン」は、プライベートブランドの強みでユーザーの声を拾い上げた機能を装備。
それでいて「キャンプに興味があるけど全部そろえるのは大変そう」と二の足を踏む人たちを応援するお手頃価格に抑えている。
さらに、コメリでは約9か月で製品化しているそうでトレンドを取り入れやすく、販売数は右肩上がりだという。
そんな中、「ナチュラルシーズン(Natural Season)」の新作発表・体験会が開催された。
2024年春シーズンではソロ、ファミリー、ピクニックなど各カテゴリーで新作は登場予定だが、注目は大型シェード「ジャンボドームシェード」(1万9800円)と「アウトドアコンパクトコット」(5980円)、「グリルクッカーテーブル」(1980円)。
プライベートブランドの製品はどこか既視感がつきまとうが、これらお花見BBQに便利な3製品はなかなか独創的だ。
広くて軽い! ドーム型シェルターよりも開放的
自立式シェードというと4本の直線的などっしりした脚に屋根フレームを接続したものが多いけれど、「ジャンボドームシェード」はドームテント同様、しなやかなグラスファイバーを採用している。
各辺に通したポールは、隣り合ったポールとクロスするように組んで安定させている。天井部分は別途短いフレームをクロスさせることで美しい弧をキープ。
ドーム型シェルターのような構造だが、生地を極力減らして開放感を優先。メッシュ含む四方のパネルを取り払っており、全閉・全メッシュといったアレンジはできないものの総重量を7.1kgに抑えている。
トグルで別途ウォールを取り付ければ、キャンプでは夜間や外出時の目隠しも可能だ。
4本脚の自立式シェードとは違い、ひとりでは設営しづらい。それに耐風性は不明だが、この価格でこの広さ、軽さは魅力。
自立式「ジャンボドームシェード」のサイズは400×400×H250cm。「アウトドアアームチェア」(1380円)や「軽量アルミロールテーブル」(9980円)も新作だ。
広げるだけで使える四つ折りコット
「アウトドアコンパクトコット」のサイズは194×63×H22cm。
地面からの冷えを感じずにすむコットもお花見にあるとうれしい道具のひとつ。
主流は生地にフレーム2本を通し、それに脚を取り付けるタイプ。簡単に脚を取り付け・取り外しできるようになったし、軽くて持ち運びも楽なのだが生地にフレームを通すのが案外手間。
「アウトドアコンパクトコット」はサマーベッドのように広げるだけで完成する折りたたみ式を採用している。収納サイズは49×17×64cmとなる。
他社にも二つ折りや三つ折りのコットはあるが、こちらは四つ折りでコンパクトカーにも載せやすい収納サイズが身上。耐荷重80kg。
両端の脚にボタンがあり、これを押して解除すればたためる。このボタンは全脚に装備されているわけではないのが少々不安だが、中央2本の脚は両端が直立している限り倒れることはない。
広げるだけで荷物置き場になるし、日だまりに寝転んでぼんやり空や木を見上げるのよさそう。
風防にも天板にもなるプレート付き
「グリルクッカーテーブル」は脚付きゴトク。脚はプレートとワイヤーの組み合わせで高さを変えられるようになっているので幅広い熱源に対応する。
拡張天板を取り付けた「グリルクッカーテーブル」のサイズは300×265×H120~185mmとなっている。
もっともここまではよくある機能。「グリルクッカーテーブル」らしさは、ゴトクの長辺側に拡張天板を取り付けられる点だ。
燃料に輻射熱が影響しないよう注意が必要だが、風が強い日は拡張天板を垂直に取り付けて風防に。水平に取り付けたら調理時以外でも小型テーブルとして活用できる。
拡張天板の耐荷重は300gで、シェラカップや調味料、カトラリーなどちょっとしたモノを置けるのはなかなか便利。
そのほか、春からの新生活にも役立ちそうなプロダクトをご紹介。
SG認証を取得したキャップ&ハット型のサイクルヘルメット
PB商品唯一の「SG認証」が付いたサイクルヘルメットが仲間入り。
日常的に被りやすいキャップ型やハット型はベースのヘルメットに専用キャップやハットを被せている。
SG認証サイクルヘルメットは大人用(55~60cm)で3980円~だ。
専用キャップやハットは、フチにグルリと伸縮素材が装備されていて、ベースのヘルメットのフチにピタッと密着する。風で飛ぶことはない。
いかにもヘルメット、という感じではないデザインだが安全性は十分なので、買い物や通勤・通学、そしてポタリングのための“はじめてのヘルメット”によさそう。
たっぷり断熱材を挟んだソフトクーラー
中に入れる食品の形によってボックス型、トート型の2ウェイで対応する「タフクーラーバッグ」は、たっぷり20mmの極厚ウレタンを挟んだソフトクーラーで、BBQやキャンプだけでなく日常の買い物にも役立つ。
用量は20L(3980円)と12L(2980円)の2種類がラインアップ。
2Lペットボトルなら12Lで4本、20Lなら8本を収納可能。どちらもペットボトルを立てて並べられるのが気持ちいい。もちろん保冷材を入れる余裕がある。
クーラーバッグの内張は取り外しできないが、引っ張り出せる。汚れたら引っ張り出して隅々まで水洗いできるし、風を当てて乾かしやすい。
ファスナー部分にカバーがないのは残念だが、気負わず持ち運べるのは◎。
今回お披露目された新作は、順次店頭に並ぶ。チェアリングやピクニックに持ち出したい小物、お花見BBQ向きの製品が多いので、こまめに店頭で確認してみては。
【問】コメリ
取材・文/大森弘恵