800万円からのキャブコン
最後に、800万円からのキャブコンをチェックしてみたい。このクラスになると、装備の充実、特に電装類の優秀さが目立ってくる。
■ナッツRV「ジープニー エボライトタイプW」
エボライトのおかげで快適空間なのが、ナッツRV「ジープニー エボライトタイプW」801万9000円~(展示車両858万5740円)だ。
家庭用エアコンを一晩(8時間ほど)稼働でき、サブバッテリー(100Ah×3)がカラになっても3~5時間走行すればフル充電できる高効率充電システム・エボライトを搭載したナッツRVらしい1台。
カムロードをベース車両とし、家庭用エアコン、60Lの冷蔵庫、電子レンジも標準装備している。
タイプWは常設2段ベッド、スライド式バンクベッド、ダイネットベッドの5名就寝モデル。
展示車両は280Wクラスのソーラーチャージャー、FFヒーター、ミラーモニター搭載だ。
出入り口上部にエアコンと収納、電子レンジがある。電子レンジが頭上に収まるので、汁物の出し入れには少し注意が必要だが調理スペースを広く取れるのがいい。
引き出せば大人ふたりが余裕で眠れる1806×1790mmのバンクベッド付き。
後部にはウッドスプリング式の二段ベッドを常設している。
キッチンの蛇口は窓から引き出して外部シャワーとしても使えるので、わんぱくファミリーの必需品だ。
冷蔵庫は60Lとたっぷりだが、ちょっと奥まったところにある。買い物後、いちいち中に入らなくてはならないのが少々わずらわしいが、調理中に家族が出入りしても邪魔にならないのはいい。
リアエントランスモデル(タイプRE)は常設二段ベッドのかわりにダイネットベッドが車幅いっぱい使えて広々。
また、出入り口脇に冷蔵庫や水回りがあり、サイドオーニングで過ごす時間が長いファミリーはREのほうが使いやすそう。
どちらも半防水でシャワーやトイレにもなるマルチルーム付きだ。
空調はマスト。冷蔵庫やソーラーパネル、ポータブルトイレも必要ならキャブコンが快適
近年の夏の蒸し暑さと、暖冬でもときおり急激な冷え込みに震えることを考えると、エアコンやFFヒーターはマストアイテム。キャンピングカーを防災アイテムととらえるなら大きめの冷蔵庫やソーラーパネル、ポータブルトイレもほしいところ。
同等装備なら、バンコンよりもキャブコンのほうがゆったり。断熱性も高い。これで600万~800万円台ならしめたもの。
高さに気をつけなくてはいけないが、小回りが効いて運転しやすいことも周知されてきた。
レジャー、そして防災目当てでキャブコンが注目されるのも納得だ。
取材・文/大森弘恵