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もし10年前にNetflixの株を購入していたら今頃FIREできたのか?

2024.03.12

誰もが1度は「あの時、株を購入しておけばよかった」と妄想したことがあるかもしれません。

実際、投資の世界では特定の企業の株を保有していたことで億万長者になる人がいます。

そこで今回は「もしも10年前にNetflixの株を購入していたら今頃FIREできたのか?」をテーマに、Netflixのビジネスモデルや過去10年間の株価の変遷について解説していきます。

Netflixとは

Netflix(ネットフリックス)は、米カリフォルニア州ロスガトスに本社を置く世界最大の動画ストリーミング・プラットフォーム企業です。1997年にリード・ヘイスティングスとマーク・ランドフィールドによって創業され、現在は世界190カ国以上で展開されています。主要ビジネスは定額制のストリーミングメディア(動画配信サービス)であり、その他にも映画、ドラマ、ドキュメンタリー、アニメなど、オリジナルコンテンツを提供しています。

今では米国の有力なテック企業の総称「FAANG(Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google)」の一角に名を連ねるほど、その動向に注目が集まっています。

Netflixの転機(1) リード・ヘイスティングス

創業当初のNetflixはオンラインでDVDのレンタルサービスを行う会社でした。これはレンタルビデオ店で延滞料を支払ったことがアイデアのきっかけとも言われていますが、実はこのエピソードはリード・ヘイスティングスがメディアに分かりやすく説明するための作り話でした。

Netflixの最初の転機は1997年のことです。それまで懐疑的と思われていたDVD市場が拡大し、VHSの衰退とともにDVDプレーヤーの販売台数が爆発的に普及しました。こうしたDVD市場の拡大によって、DVD作品が増加したことで、Netflixのサービスタイトル数も増加します。

これは同時期にNetflixの競合であり、当時は米国でレンタル業界シェア1位だったブロックバスターなどが、この時点でDVDに参入していないため、ネットフリックスが独占的にシェアを拡大することに成功し、それと同時にリアル店舗にはない大胆なマーケティングを仕掛けます。

例えば家電メーカーと提携してDVDプレーヤーのなかに無料クーポンを入れることで新規ユーザーの獲得に成功しますが、実はキャンペーンによって資金が底をつきそうになり、Netflixは苦境に陥ってしまいます。

こうした状況のなかで会長兼CEOに就任したのが、Netflixの創業者でエンジェル投資家のリード・ヘイスティングスでした。それまでアットホームな雰囲気だった社内が一変し、結果至上主義の企業へと舵を切ります。

実はこの時期にアマゾンのジェフ・ベゾスがNetflixを買収したいと提案しますが、提示価格がたったの1,200万ドルであったことから、この話は破談したという逸話もあります。

Netflixの転機(2) 競合ブロックバスター

実は2000年ごろにNetflixから競合のブロックバスターに提携を申し入れたことがあります。

仮に提携していた場合、今とは異なるオンラインサービスが普及していたかもしれません。

なぜなら提携していれば、Netflixの成長によってブロックバスターは倒産の道を免れた可能性が高いからです。

そもそもNetflixが提携を持ちかけた大きな理由として、ブロックバスターの持つ顧客データを利用するメリットがあったからです。またブロックバスターにとっては、Netflixと提携することでスムーズにオンラインサービスに移行できたはずであり、両社にとって強みを活かせた可能性が高かったのです。

結果的にこの提携は実現せず、その後、ブロックバスターもオンラインサービスに乗り出しますが、あえなく失敗。時代に乗り遅れたことで倒産の道を歩むことになったのです。

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