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全国的に気温は平年より高めの予想、天気傾向から予想する春夏の小売り需要

2024.03.08

春夏の小売需要傾向2024

当社流通気象チームの気象データアナリストは、過去の5〜8月のGoogle検索数の傾向と気象データの関係を分析し、今夏の気温傾向をもとに季節商品が注目される時期を予想した。

今春は早い時期から気温が高いと予想されることから、コールド商品や日焼け対策グッズなどの春夏商品は、春のはじめから需要が高まりそうだ。

また、夏にかけて気温が高い状況が続くことから、クール素材の夏服や接触冷感を使った商品から、かき氷や冷やし麺など冷たい食べ物、スポーツドリンクや経口補水液などの熱中症対策商品や、制汗剤や防虫用品、扇風機などの家電用品まで、様々な分野の夏物の季節商品の需要が例年よりも早くから高まる見込み。

加えて、梅雨の雨量は平年並〜多い傾向で、梅雨明け後の突発的な雷雨も多い可能性があるため、雨具の需要増も期待できそうだ。

今年の春~夏にかけての東日本の気温傾向は2022年と似ている。

2022年の夏物商品のGoogle検索数の傾向を見てみると、「クールインナー」は、最も気温が高くなった6月下旬~7月頭に検索数が最大の山となっているが、その前の5月上旬や5月下旬~6月月初でも検索数が大きく伸びているのがわかる。

「制汗剤」の検索数も似たような傾向で、7日間の平均最高気温が最も高くなる時期までは気温の上昇に伴い、検索数が上昇している。今年も春から平年より高い気温となる予想のため、2022年のように5月や6月早々に夏服の需要が伸びる可能性が考えられる。

また、「虫刺され」や「コバエ」などの検索数も気温に応じて多くなる。

2022年は、6月下旬から8月下旬まで検索数は多い状態が続いたが、クールインナーや制汗剤と同じく5月上旬や5月下旬~6月頭でも気温が上がり注目度も上がっている。

今年も本格的な夏となる前から、虫よけ、防虫への関心度、需要が高まる可能性がある。

一方で、「かき氷」は、本格的な夏の暑さになると検索数が増加。その後も、8月の終わりにかけて注目度は高い状態が続いている。

他の商品と少し傾向は異なり、春や初夏の暖かさではあまり検索数は増えないが、梅雨明けなど真夏の到来とともに需要が高まり、残暑によって需要の高止まりが続く傾向があるようだ。

今年も8月の終わりにかけて気温の高い状態が続く見込みで、かき氷の人気も長く続くかもしれない。

エリアごとの気象見解

■北日本(北海道・東北)

<3月>
天気は周期変化で、日本海側の地域では曇りや雨雪が降る日が多くなりそう。ただ、晴れる日の日向では日差しの温もりが感じられそうだ。積雪エリアは融雪による影響に注意が必要。気温はやや高い〜高い予想。
<4月>
上旬と下旬は天気がスッキリせず、雨雪が降る日が多くなる。中旬は周期的に変化し、春の嵐になるタイミングもありそうだ。気温は平年より高い予想。寒暖差が大きくなるので、体調管理に注意したい。
<5月>
ゴールデンウィークは比較的晴れる日が多い傾向だが、中旬はぐずつきやすくなりそう。後半ほど晴れる日が増えるものの、雷雨に注意が必要だ。気温は高い予想で、暖かい傾向が続く。
<6〜8月>
北海道では前半は周期変化しやすく、後半は曇りや雨の多い時期がありそう。東北の梅雨入りは平年より遅くなる可能性があり、梅雨明けは平年並の見込みだ。気温は広い範囲で平年より高い予想のため、熱中症対策が欠かせないだろう。

■東日本(関東甲信・北陸・東海)

<3月>
天気は一時的に曇りや雨の日が多くなるものの、全般には春らしく周期変化する見込み。気温は平年より高い予想で、桜の開花も平年より早まる予想だ。
<4月>
上旬、下旬は曇りや雨の日が多く、雷雨になることもありそうだ。中旬は周期変化し、春の嵐に注意が必要。気温は平年より高い予想。
<5月>
晴れる日が多くなるが、下旬は雷雨になることがありそうだ。ゴールデンウィークも比較的晴れる日が多くなる予想。気温は平年よりも高い傾向が続き、晴天で暑さを感じそうだ。紫外線対策を忘れないようにしたい。
<6〜8月>
6月上旬の天気は周期変化するが、中旬以降は曇りや雨の日が多くなりそう。梅雨入りは平年より遅くなる可能性がある。梅雨期間中は強雨や大雨に注意が必要で、梅雨明け後も雷雨になる日がありそうだ。梅雨明けは突発的な雷雨に要注意。気温は広い範囲で平年より高い予想のため、熱中症対策が欠かせないだろう。

■西日本(近畿・中国・四国・九州)

<3月>
天気は春らしく周期変化になる予想。気温は平年より高い予想だが、まだまだ冷える日もありそう。山陰や九州北部では雪が降ることも。
<4月>
上旬、下旬は曇りや雨の日が多く、雷雨になることもありそうだ。中旬は周期変化で春の嵐になる可能性がある。気温は平年より高い予想。朝晩と昼間の体感差が大きくなるため、脱ぎ着できる服装が活躍しそうだ。
<5月>
晴れる日が多くなりそう。ゴールデンウィークも比較的晴れる日が多くなる予想だが、雨が降る日も。気温は平年よりも高い傾向が続く見込み。暑くなる日も出てくるので、紫外線対策をお忘れなく。
<6〜8月>
6月上旬の天気は周期変化するが、中旬以降は曇りや雨の日が多くなる。梅雨入りは平年より遅くなる可能性もある。また梅雨期間中は、強雨や大雨に注意が必要で、梅雨明け後も雷雨になる日や、ぐずつきやすい時期が予想される。気温は平年より高い予想で、熱中症対策が欠かせないだろう。

■沖縄奄美

<3月>
上旬は曇りや雨で天気はスッキリしない。中旬からは周期変化となり、晴れる日が多めになる。気温は平年よりやや高い傾向が続き、暑くなる日が出てきそうだ。
<4月>
天気は周期変化するが、上旬と下旬は曇りや雨の日が多く、中旬は晴れる日が多くなりそう。気温は平年より高く、暑くなる日が多くなる予想だ。紫外線が強くなる時期なので、対策が必要。
<5月>
上旬は天気が周期変化するが、中旬以降は曇りや雨の日が多くなり、雨の季節に入りそうだ。下旬には雨が強く降るおそれがある。気温は引き続き平年より高い傾向で、蒸し暑くなりそう。沖縄の梅雨入りは概ね平年並の見込み。前線活動が活発化するおそれがあるため、強雨や大雨に注意・警戒が必要だろう。
<6〜8月>
梅雨明け後は晴れて暑い日が多くなるが、7〜8月は台風の影響を受ける可能性があるため、最新の情報を確認。早めの備えを。気温は平年より高い予想で、暑くなるので熱中症に注意したい。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/46069/

構成/清水眞希

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