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今だからこそ選びたい、熟成の本格派クロカン「ジープ・ラングラー・アンリミテッド」

2024.03.06

「SUV」というカテゴリーのモデルが大きく幅を利かせているいまでも、それを“ジープ”と認識したり言葉として置き換える人は少なくない。それほどまでに、シチュエーションを問わず活躍できる四輪駆動車=ジープというイメージが確立されているというわけだ。そんなジープ・ブランドのイメージリーダーたるラングラーも熟成の域に達している。

 いまや街中でSUVを見ない日はないが、そのなかでも独特の存在感を放つのがジープ・ラングラーだ。スクエアな箱を組み合わせたシンプルなフォルム、ボディ四隅に張り出す力強い台形フェンダー、丸型ヘッドライトと伝統の7スロットグリルのフェイスは、祖先にあたるウィリスの時代から変わらないスタイルだ。現行モデルはラングラーとしては4代目にあたるJL型で、2018年に登場。その先代のJK型からラインナップに4ドアタイプのアンリミテッド・グレードが加わったことが大きな人気を集め、JL型でさらに現代的なブラッシュアップが図られたことでボリュームセラーとなり、ブランドの屋台骨を支えるに至っている。

丸型のヘッドライトとその間に据えられる7スロットグリルは、ジープの伝統的なデザインキー。それを受け継ぐ最新型ラングラー・アンリミテッド・サハラに試乗した。

 そんなラングラーに試乗するのは個人的には久しぶりのこと。グレードはいま日本で売られている一番のベーシックモデルであり、売れ筋でもある4ドア「アンリミテッド・サハラ2.0L」である。ひと目でそれと分かるアピアランスは変わらずで、他のSUVたちがどんどん肥大化するなかにあって、ラングラーの佇まいはソリッドでいい。アスリートのような、あるいはプロフェッショナルが使う道具のような無駄のない美しさがあるのは、さすがオフロードの本格派というところだ。

物理スイッチが多く残されていて直感的な操作がしやすいコクピット周り。その無骨な仕立てもラングラーならではの魅力と言えるだろう。

 アスリート然としているのはなにも佇まいだけでなく、そのフットワークにも同じ印象を抱いた。この試乗車は車名に2.0Lと付くことからもわかるとおり、排気量2Lの直列4気筒ターボエンジンを搭載する。アメリカ車というとひと昔前なら多気筒・大排気量のイメージが支配的だったが、いまや2L直4ターボが主役を張る時代。加えて、駆動用バッテリーとモーターを追加して電動化を果たしたプラグインハイブリッド「4xe」をラインナップに揃えるなど、オールドファッションなイメージを残すジープも時代の要請にもしっかりと応えているである。

試乗車サハラ・グレードは“セレクトラック”フルタイム4×4システムを採用。2輪駆動、4輪駆動の手動切り替えはもちろん、4WDオートモードや悪路で最大の駆動力を発生するローモードも選択可能だ。

 ちょっと話が逸れたが、その2L直4ターボが実にいい仕事をしてくれた。このエンジンは現行JL型から採用され始めた新開発ユニットで、2Lながら272PSと400Nmを発生。低速からの力強いトルクに加えて、高回転まで淀みのない息の長い加速を続けてくれるのだ。それがラングラー・アンリミテッドの走りに軽快さをもたらす源となっている。加えて8速オートマチックトランスミッションの変速マナーの良さが軽やかな印象を後押ししてくれているのもいい。

軽快な走りを披露してくれるラングラー。アンリミテッド・グレードはそのホイールベースの長さを生かした直進性の高さも魅力で、ロングツーリングも楽にこなしてくれる。

 だから、街中を抜けて郊外を目指す途中の高速道路でもそのフットワークも実に軽やかだった。オフロードを出自とするモデルらしく、試乗車は悪路に強いオールテレインタイヤを履いていたこともあって、さすがにそのパターンノイズが耳についたが、もちろんそれはオンロード向けのタイヤを履かせれば解決すること。逆にいえば、オンロードに不向きなタイヤを履いていても、長いホイールベースを生かした高速直進安定性の高さは健在だ。悪路走破を睨んだストロークの豊かなサスペンションはむやみやたらと締め上げられておらず、乗り心地はボディの上下動をそれなりに許す、ゆったりとしたもの。それは旧き佳きアメリカ車のマナーに近く、姿勢変化を極力抑えようとする欧州車的な乗り味とは一線を画していて、これもラングラーの味のひとつだなと感じられた。

滑りやすい草地でもしっかりとトラクションを確保しながら軽快なフットワークを見せるラングラー・アンリミテッド。最低地上高は200mm確保されている。

 高速道路を抜けた先ではちょっとしたラフロードにも足を踏み入れてみたが、そこでもロングストロークの足回りの動きに余裕が感じられた。ちょっとした凹凸があっても無粋なショックを伝えてこないばかりか、路面追従性が高く、しっかりと路面を蹴って駆け回れる。それがたとえば岩が多いガレ場だとしても、足をとられやすい砂地や雪上だとしても、副変速機による駆動の切り替えやその駆動力をシチュエーションに合わせて適切に配分してくれる4WDシステム、トラクションコントロールを始めとする電子デバイスのおかげで、クリアできない道はないだろう。つまりラングラーはどんなシチュエーションにおいてもベストな能力を発揮してくれる、頼れる相棒なのである。

フリーダムトップの前2席頭上部分を外しただけでもご覧のような開放感が得られる。ちょっと手間がかかるが、後席部分のルーフも取り外しが可能だ。

 オフロードでの高い走破性という確固たるパフォーマンスを軸に据えつつ、オンロードではゆったりとした、洗練されたライドフィールが味わえる唯一無二のキャラクター。加えてラングラー・アンリミテッドは4ドアの使い勝手の良さが光り、外遊びに重宝することは間違いない。そうそう、あまり知られていないかもしれないが、ラングラーは実はオープンカーにも変身できるのである。ルーフ全体とリアサイドのクオーターパネル、リアハッチ部分(これらを総合してフリーダムトップという)を完全に取り外してオープンエアドライブを楽しむこともできるのだ。すべてを外すには相応の腕力と時間、スペースが必要だが、前2席の頭上部分だけなら簡単に取り外して車内(荷室)に収納でき、サンルーフとは比べものにならないくらいの開放感が味わえるのだから、使わない手はない。

ジープのロゴが刺繍されたレザーシートはサイズも大きく、ゆったりとしたかけ心地が特徴。シートヒーターも備わる。

リアシートもレザー張り。シートバック(背もたれ)部分は60:40の分割可倒タイプとなっており、それを前倒しすると同時に座面が沈みこむため、荷室床面と同じ高さのフラットで広いフロアが生み出せる。

 久しぶりにジープの王道モデルを味わい尽くした今回の試乗。自動車というツールとしてはもちろん、ラングラー・アンリミテッドはシチュエーションを問わない最高のパートナーになり得る存在だと改めて思い知った。ドライバーだけでなく乗員すべてを楽しませてくれる点が、何より今日まで根強い人気を誇ってきた理由であるのは間違いなく、年次改良で図られたブラッシュアップもあり、信頼性も増しているはずだ。

今年グランドオープンした「仙石原 古今」にチェックイン。本物の四駆の風格を漂わせるラングラーはラグジュアリーリゾートにもよく似合う。

最大100万円の購入サポートキャンペーン「Wrangler LOVE」を実施中

 最近では充実装備の特別仕様車がリリースされることも多く、購入サポートなどが充実している点も見逃せない。今なら2024年3月末までの受注・登録分を対象に、乗り換えサポートも含めると最大100万円の購入サポートが付く「Wrangler LOVE」キャンペーンを実施している。それらはもちろんインポーターの購買施策の一環ではあるが、輸入車やジープそのものを昔から知る賢人はもちろん、初心者ならなおさら、この熟成の域に達したラングラーを手に入れる際には利用したい一手である。常にベストなパフォーマンスを発揮するジープ・ラングラーを選ぶなら、それを手に入れる方法もベストなチョイスをしたい、ということである。その素性の良さやパフォーマンスの高さを知るにつけ、いまジープ・ラングラー・アンリミテッドを選ぶのは、賢い選択なのだと改めて感じた。

シチュエーションを問わずにベストなパフォーマンスを発揮してくれるラングラー・アンリミテッドは、ライフスタイルの幅を広げてくれる頼もしい相棒だ。

Wrangler LOVEについて詳しくはこちら

Jeep Wrangler Unlimited Sahara 2.0L
ジープ・ラングラー アンリミテッド サハラ 2.0L

主要諸元 
エンジン 1,995cc 直列4気筒 DOHCターボ
最高出力 272PS(200kW)/5,250rpm
最大トルク 400Nm/3,000rpm
全長×全幅×全高  4,870×1,895×1,845mm
車両重量 1,960kg
車両本体価格 ¥8,700,000

お問い合わせ先
ジープフリーコール
電話:0120-712-812
https://www.jeep-japan.com/

Report:桐畑恒治 Tsuneharu Kirihata
Photo:高柳 健 Ken Takayanagi

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