【1】普通をどう壊すか。クリエイティブの神髄を学んだ一冊
『へうげもの』
山田芳裕
講談社 全25巻
下剋上の戦国時代。立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男、古田織部の物語。茶道具、甲冑、服飾、陶芸に熱を上げる「数奇者」が大出世を果たしていく様をコミカルなタッチで描く。2005年から12年にわたってマンガ雑誌『モーニング』にて連載。
【2】ポップが弱さを抱えながら進む姿に奮い立つ
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』新装彩録版
原作:三条 陸/漫画:稲田浩司/監修:堀井雄二
集英社 全25巻
少年ダイと仲間たちが、魔王ハドラーの軍勢に立ち向かう中で大きく成長を遂げていく。大人気ゲームの世界観をもとにしたオリジナルマンガで、1989年~1996年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載。
【3】出世するのは楽しそうと思わされる
『島耕作』シリーズ
弘兼憲史
講談社 『課長 島耕作』 全17巻など
大手電機メーカーに勤める主人公を描くサラリーマンマンガの金字塔。1983年に漫画雑誌『モーニング』で『課長 島耕作』が始まり、部長、取締役、社長……と出世し、今は『社外取締役島耕作』が連載中。「取締役になったあたりからゴルフして海外出張して、と実に楽しそう。僕は現場が好きですが、出世欲もあるので気持ちが高ぶります」
【4】大きな仕事に挑む意欲が湧き上がる
『海帝』
星野之宣
小学館 全9巻
15世紀初頭、中国の明の時代に実在した男、鄭和の航海を描く海洋冒険ロマン。約60隻の大船団を率いて今の中国からインド、東アフリカまで向かう。「大好きな『宗像教授シリーズ』を描いた星野之宣さんの作品。大きな仕事に挑む勇気が湧く。そこまでメジャーじゃない歴史を知るにはマンガが入りやすい。ビジネスの雑談にも使えそうです」
【5】仲間同士の熱いつながりが陰キャの僕に刺さります
『東京卍リベンジャーズ』
和久井 健
講談社 全31巻
TVアニメも実写映画も大ヒットの不良×タイムリープマンガ。「『ダイの大冒険』のポップのように主人公の花垣武道が弱いのにのしあがっていくのがいい。ただあまり努力せずタイムリープを繰り返して何とかしちゃうので、順位を下げました(笑)。あと僕は学生時代は陰キャだったので、単純に熱いヤンキー仲間みたいなのに憧れます」
取材・文/箱田高樹 撮影/藤岡雅樹
※マンガの巻数は2024年2月1日現在のデータです。