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シボレー「コルベット Z06」は普通の人でも操ることできるセミレーシングスーパースポーツだ!

2024.02.25

 1954年、初代の「コルベット」が米国で発売された。当時の米国は、第2次世界対戦が終わり、欧州から帰国した時に持ち帰ったMGやオースチンヒーレーといったスポーツカーに人気が集まっていた。そのブームを対抗するためにGMは「コルベット」を開発し、発売したのだ。以来、1970年「コルベット」は生産を絶切れさせることなく新型を発表してきた。現行型も1920年にデビューしている。

 今回、試乗したのは「コルベット」の中でも、特別なモデルとしてマニアの間では知られているモデルだ。「Z06」(ズィーオーシックス)は、1963年の2世代目に加わったスペシャルな「コルベット」。サーキットで圧倒的な強さを発揮するために開発されたモデル。スーパースポーツをベースにさらにチューニングされたスーパーモデルだ。

「これまで自分が見たロードカーの中で、もっともレーシングマシンに近い」というのは本当か?

 第8世代目の「Z06」は、ボディーからノーマルとは違う。それは、コルベットレーシングの流れを汲むものだ。コルベットレーシングはアメリカのスポーツカー選手権で2020年には6回の優勝と7回のポールポジションを獲得した実績を持つ。そのマシンづくりのノウハウが外観にも生かされている。

 全長はノーマルより55mm長く、全幅は85mm広いが、全高は5mm高いというプロポーション。ホイールベースは同じだ。全幅が拡大しているがこれはリアの345/25ZR21タイヤをクリアするためでもある。さらに大きく変わったのがパワーユニットだ。ノーマルのOHV、V8、6.2Lエンジンは、新開発のDOHC、V8、5.5Lに代えられた。

 当然だが、性能も最高出力は502PS/6450rpmから646PS/8550rpmに、最大トルクは637Nm/5150rpmから623Nm/6300rpmにアップしている。車両重量は約20kgしか変わらないので、動力性能の向上は目ざましいものがあるに違いない。

 実車と対面する。ボディーカラーはブラック。フロントノーズは冷却効果は高めるために、ノーマルとは形状が違う。サイドの空気取り入れ口も効率が良くなっている。リアスポイラーは調整可能だ。これらはすべてサーキット走行で最大限の性能を発揮させるための変更だ。その結果、時速300kmで約164kgものダウンフォースを得られるようになった。

 これだけのスペックを聞かされ、公道に乗り出すことになった。なんたって、この「Z06」をテストした本国のレーシングドライバーが「これまで自分が見たロードカーの中で、もっともレーシングマシンに近い」とコメントしているクルマを、公道で走らせようというのだ。

 コックピットに座り、ポジションを調整する。ベースになった8代目「コルベット」から、GMは日本市場用に右ハンドル仕様を設定したが「Z06」も右ハンドル仕様だ。長方形の太巻きハンドルが、レーシングカーのよう。低めの着座位置だが、右フェンダーは見えるので、車幅感覚はつかみやすい。これならレースで、サイドバイサイドで争っても安心感がある。一般公道でも見切りが良い。さらに、後方視界は、ルームミラーがリアカメラの映像を映し出しているので、視界が広く、安全だ。

 体をしっかりとホールドしてくれるセミバケットシートに座り、シフトノブで指つまんで動かす。P/R/N/D・Mで、Dは8速AT。TCDオフ/リフト/フロントカメラのスイッチもインパネに並んでいる。

 スターターボタンでV8、5.5Lエンジンを始動させる。アイドリングからV8、大排気量エンジン独特の、野太いエキゾースト音と、ブルブルと車体全体がふるえるような振動が伝わる。V8スポーツファンにはたまらない振動だ。Dレンジにシフトし、アクセルを踏む。646PSのセミレーシングカーは、意外に静かに走り出した。

 街中での「Z06」はジェントル。8速ATの6速で60km/h走行する。この時のV8、5.5Lは1300回転でユルユルと回っている。ブレーキも強力。つま先の動きでググッと減速する。乗り心地は硬めだ。中低速ではドンッ、ドンッ、とハネる。速度を高めるとハネはやや収まるが、それでも硬めだ。その理由はもちろんサーキット走行のためだ。

 一般道ではせいぜい0→100km/hの加速を味わうぐらい。3秒台で走りきり、V8、DOHCはレッドゾーン入口の7500回転まで一気に上昇する。4000回転をオーバーしてからのエキゾースト音は、爆音に近い。

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