賃貸物件を契約する際には、手間もお金もかかる。そのため、住まい選びには妥協したくないところだが、最近はどのような条件、設備を求めて引っ越しを希望する人が多いのだろうか?
不動産情報サービスのアットホームはこのほど、2023年7月~12月の間に賃貸居住用物件を探している顧客を担当した全国のアットホーム加盟店を対象に実施した調査結果をもとに作成した「不動産のプロが選ぶ!『2023年下半期問合せが多かった条件・設備~賃貸編~』ランキング」を発表した。
<条件編>1位「転勤のため引っ越したい」33.1%
Q. 2023年7月~12月の間に、賃貸居住用物件を探しているお客さまの中で、問合せが多かった内容・条件を教えてください。(複数回答/上位10項目)
不動産のプロである不動産会社の人に、2023年下半期に問合せが多かった条件を聞いたところ、「転勤のため引っ越したい」が2023年上半期に引き続き1位となり、不動産会社のコメントでは「転勤に伴う住まい探しが多かった」というコメントが上がった。
「毎月の家賃を下げたい」と「通学先・通勤先の近くに引っ越したい」がそれぞれ上半期・下半期でトップだった2022年と比べ、2023年は“転勤”をきっかけに住まいを探す人が多かったようだ。
2位は「通学先・通勤先の近くに引っ越したい」がランクインした。2023年上半期では4位だったが、今回は2ランクアップし、不動産会社からは「職場から徒歩圏内を希望される方が多かった」というコメントも見られた。
3位は「毎月の家賃を下げたい」。不動産会社からは、「今の物件の家賃が高いので、住替えをしたいというお客さまが何人かいた」「家賃を下げたいので、部屋数を減らしても良いというケースが多かった」などのコメントが多数寄せられた。
■不動産のプロが出会ったお客さまの住まい探しエピソード ~2023年下半期 条件編~
・収入減により、同じマンション内で家賃が安い部屋に引っ越したお客さまがいました。
・「現在の住まいを売却して、買い物施設・病院等がそろっている便利なエリアに引っ越したい」というお問合せがありました。
・「実家付近に引っ越したい」などの相談が複数ありました。また、親の住まいを自分の住んでいる付近で探したいという相談もありました。
・同棲を始めるにあたり、2人の勤務先の中間で探すお客さまが多いです。通勤に車で30分以上かかることも多いエリアのため、「近隣市町村までの道路事情の把握は必須」とご説明するようにしています。
<設備編>1位「駐車場」34.7%
Q. 2023年7月~12月の間に、賃貸居住用物件を探しているお客さまから、問合せが多かった・人気のあった設備を教えてください。(複数回答/上位10項目)
設備編の1位は「駐車場」で、2023年上半期から+0.5ポイントとなった。不動産会社からは、「電気自動車のため駐車場に充電器もしくはコンセントが欲しい、と言われることが多くなった」というコメントも見られ、電気自動車を所有している人からの問合せも増えているようだ。
2位は「インターネット接続料無料」で、2021年の調査開始以降2位以内をキープする人気の設備だ。不動産会社からは「インターネット環境重視のお客さまが多い」といったコメントが多数上がった。次いで「洗面所独立」が3位にランクインした。不動産会社からは、「独立洗面台の設備が欲しいという要望が多かった」というコメントが多数寄せられた。
■不動産のプロが出会ったお客さまの住まい探しエピソード ~2023年下半期 設備編~
・転勤に伴う住まい探しが多かったため、宅配ボックスや24時間ゴミ出し可を希望するお客さまが多かったです。
・宅配ボックス設置の希望が多いと感じました。
・料理が好きなので部屋は小さくても2口コンロが置けて、調理台もついている物件を探しているという単身のお客さまが2組ほどいらっしゃいました。
・室内物干し設備や浴室乾燥機能が付いたお部屋を探しているお客さまが多かったです。
<調査概要>
調査対象:「2023年7月~12月の間に、賃貸居住用物件を探しているお客さまを担当したことがある」と回答した全国のアットホーム加盟店522店
有効回答数:522サンプル
調査主体:アットホーム株式会社
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2024年1月16日(火)~1月23日(火)
出典元:アットホーム株式会社
構成/こじへい