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宇宙やメタバースで行なわれる新しい冠婚葬祭セレモニー「宇宙葬」「メタバース霊園」「メタバース結婚式」の気になる中身

2024.02.22

コロナ禍を経て、葬儀・結婚式のオンライン化など、さらに大きく変化した冠婚葬祭セレモニー。今後は、これまでにない場所で行われる可能性が出てきた。そんな新しい次世代の儀式の形態を3種、取り上げる。

宇宙葬・メタバース霊園で新しい形で故人を偲ぶ

近い将来、葬儀やお墓参りは地上や現実世界に留まらず行われるのがスタンダードになる。そんな予感を感じさせるのが「宇宙葬」と「メタバース霊園」だ。

少子高齢化や社会の変化に伴い、冠婚葬祭の在り方は大きく変わってきている。特に近年、葬儀については慣習的に行われていた大型葬儀場での式典から、家族や親しい友人が集う小規模な「家族葬」などへと需要が変化している。

そうした中、総合結婚式場・葬斎センター・多目的ホールを展開するアルファクラブグループが、昨年創業62年を迎えた折に、70年の節目に向けて新たな長期事業計画「VISION70」を打ち出した。

「VISON70」のプラン メディア説明会にて

時代が求める冠婚葬祭の新しいプランを創作するべく、若手社員からのアイディアを募り、社内でプレゼンテーションする場として「未来創造会議」を実施。2021年から2023年までの間に28のプランが提案されたが、そのうちの2つが宇宙葬とメタバース霊園だったという。

●宇宙葬

同グループの支社長 坂本克樹氏は宇宙葬について次のように語る。

「宇宙葬では、故人の遺灰などを収めたカプセルをロケットに載せて宇宙空間に打ち上げることで散骨します。当社は米セレクティス社の正規代理店である銀河ステージ社の『スペースメモリアル』と委託契約を締結し、当社の葬祭施設である『さがみ典礼』のご利用者に向けてご提案しています」

スペースメモリアルの公式サイトによると、宇宙葬では「カーマン・ライン」という国際航空連盟によって定義された地上から100kmの地点にある宇宙空間と大気圏の境界線を越えた宇宙空間までロケット・人工衛星を打ち上げるという。

初めて宇宙葬が実施されたのは1997年のこと。「スタートレック」の生みの親であるジーン・ロッデンベリー氏をはじめ、24名分の遺灰が宇宙空間に打ち上げられたそうだ。

同グループが宇宙葬を取り入れた背景とは? 遺族のメリットも気になるところ。坂本氏は次のように答える。

「葬儀の形が多様化する現在、さまざまな形の葬儀を提案していくことでお客様のニーズにお応えしていくことを目的とし、樹木葬・海への散骨などの自然に返していくことからヒントを得て、宇宙に散骨することで、空からいつまでも地上を見守っていただける宇宙葬をご提供することにしました。

メリットとしては、『生前宇宙が好きだった』『宇宙旅行を夢見ていた』など故人の生前の希望を叶えられる点や、遺族にとっても空を見上げれば、いつでもどこにいても手を合わせ、故人を偲(しの)ぶことができる、空から見守っていただいていることを感じられる点にあると考えます」

●メタバース霊園

メタバース霊園のイメージ

「メタバース霊園は、仮想空間にある霊園にパソコンやスマートフォンを介してアクセスし、自身のアバターを使って故人様の供養に参列できるサービスです」

そう話すのは同グループの取締役 小川誠氏。

メタバースは、インターネット上の仮想空間のこと。主にアバターを介して自由に動き回り、他者との交流が可能だ。そのメタバース上に霊園を設けるという。

「個人もしくは霊園(寺院、納骨堂)事業者が、NFT化された仮想スペース(土地)を購入いただくことで利用が可能となります。購入者はWebブラウザ上で起動するカスタマイズ可能なマイルーム(故人の記念館)を所有し、いつでもどこでもオープンワールドな世界を自由に行動することができます」

NFTとは、「非代替性トークン」と呼ばれるもので、代替不可能なデータのこと。ここでは自身の土地をデジタルデータでありながら唯一無二のものと証明できる。

メタバース霊園では、ただ霊園で供養ができるだけではなく、故人に会って会話することもできるという。

「故人様を3D化し、人格形成をAIに学習させ、声を合成音声化させることで、チャット型生成AIによって100年後の子孫との会話も実現させていきます」

なぜメタバース霊園を採用したのか。また利用者のメリットについて小川氏は次のように話す。

「メタバース霊園は、グループ子会社である株式会社ユニクエストが運営する家族葬や一日葬などを中心に提供する『小さなお葬式』の、その先の喪主世代を見据えたサービスとしており、『葬儀への参列が叶わない』『お墓の維持がむずかしい』といったお悩みの解決策の一つとしてご利用いただくことを想定しております。

また現代社会のユーザーは圧倒的にスマートフォンに向き合う時間が多いため、どこにいても気軽にスマートフォンからでも故人を思い出し偲ぶことができるサービスとして展開します」

サービスの本格提供開始は2024年7月を予定している。将来的には、新たな展開も予定しているそうだ。

「47都道府県別に、その場所ならではのメタバース空間を用意し、故人様の思い出やご希望に合わせて選択できるサービスの提供を企画しております。また、他社の仮想空間との連携を行うことで、自身の分身であるアバターでスムーズに仮想空間を往来できるサービスを実現させる予定です」

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