リクルートの外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』は、外食のプロフェッショナルを集め、外食トレンドを発表するための「トレンド座談会」を開催している。
今回は「朝食の外食利用」について、20~60代の男女1035人にアンケート調査を実施。その回答結果をまとめたリポートが到着したので、概要をお伝えする。
朝外食を平日に利用しているのは15.0%、男性の利用率が高い傾向
Q. 平日に朝外食しますか?
※円グラフ、表とも:「朝食を食べない」を除いた n=865/単一回答 ※「朝外食する」内訳:「毎日」と「週1~6日程度(「週6日程度」「週5日程度」「週4日程度」「週3日程度」「週2日程度」「週1日程度」の計)」の合計
※「朝外食しない」内訳:「ほとんど食べない」「まったく食べない」の合計
■「朝外食」の魅力は平日・休日とも「プチ贅沢」がトップ
朝外食の魅力トップ5
(いずれもn=1,035/複数回答)
※提示した選択肢:時間が効率的に使える、朝の時間帯を充実させられる、非日常的な気分になれる・気分転換、家で食べるよりもおいしい、一日のスイッチを入れることができる(目が覚める)、栄養をしっかり取ることができる、プチ贅沢気分が味わえる、モーニングセットなど他の時間帯に比べてお得、パートナーが料理をする負担を減らせる、子供を喜ばせるなど家族サービスになる、健康に良いものがとれる、あてはまるものはない
※ランキングからは「あてはまるものはない」を除外
朝外食の魅力を「平日」「休日」それぞれについて聞いたところ、8ポイント以上の差がついたものの1位はともに「プチ贅沢気分が味わえる」だった。
2位以下も、4位を除き、「平日」「休日」とも順位は異なるが、同じ項目がランクインする結果となった。
「平日」の特徴として、プチ贅沢以外に2位「モーニングセットなど他の時間帯に比べてお得」24.2%、4位「一日のスイッチを入れることができる」15.0%のように「コスパ」や「やる気・目覚め」を求める傾向があるのに対し、「休日」は、プチ贅沢に続いて2位「非日常的な気分になれる、気分転換」30.6%、4位「朝の時間帯を充実させられる」19.3%と、普段の食生活にちょっとした贅沢を取り入れながら、休日を朝からしっかり楽しむ傾向がみられた。
■「朝外食」にかけてもいい金額は平日・休日とも「500円~800円未満」
朝外食の一人当たりの予算
※「朝外食をすることは考えられない」を除いた「平日」n=916、「休日」n=932/単一回答
朝外食の一人当たりの予算を「平日」「休日」についてそれぞれ聞いたところ、最も割合の高い価格帯はともに「500円~800円未満」となった。
ただし、「平日」では「800円未満」が77.5%と「休日」より高く、一方「休日」では「800円以上」が44.3%と「平日」より高く、予算の価格帯分布に差が見られた。
「平日」は利便性、「休日」は非日常と「朝外食」で1日のメリハリをつけて
解説:『ホットペッパーグルメ外食総研』所長 有木真理 氏
今回の調査で「朝外食の魅力トップ5」(次ページ)をみると、「平日」「休日」とも1位は「プチ贅沢気分が味わえる」でした。
ただし、「平日」は30.1%、「休日」は38.3%と約8ポイントの差があり、休日と平日では消費者のニーズに差があるように見えます。
「朝外食の一人当たりの予算」では、ともに「500円~800円未満」がボリュームゾーンですが、「休日」は「800円以上」の利用率が高く、「平日」では「800円未満」の利用率が8割近くになっており、この結果からも「平日」では利便性、「休日」では非日常を朝外食に求めているようです。
最近では外食産業が朝食に力を入れ、メニューや価格帯もさまざまで朝食専門店も登場しています。魅力的な朝外食が増えている一方で、「平日」に「朝外食」を週1回以上食べる人は全体の15.0%にとどまっています。
朝外食をすることで一日の充実度を上げてみてはいかがでしょうか。
調査概要
調査期間/2023年12月1日(金)~2023年12月2日(土)
調査方法/インターネットリサーチ
調査対象/全国20代~60代男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
有効回答数/1035件(男性517件、女性518件)
関連情報
https://www.recruit.co.jp/
構成/清水眞希