■連載/阿部純子のトレンド探検隊
印象を決めるときに重要なファクターとなるのが口元
昨年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行となり、マスク生活から解放された反面、マスクで隠れていた口元を見られることも増えたことから、審美歯科の受診が増えているという。
口元は気になるけれど、歯科医院に通う時間がないという多忙なビジネスパーソンには、歯の着色汚れ(ステイン)予防、口臭予防として日々のセルフケアをすることが大切。
サンスター「Ora 2 PREMIUM(オーラツー プレミアム)」新製品発表会に登壇した、昭和大学 歯学部 歯科保存学講座 美容歯科学部門 新妻由衣子氏に、オーラルケアの必要性について話を聞いた。
「人の印象を決める要因として、肌や目元を挙げる方が多いですが、口元の美しさも重要なファクターになると思います。アメリカの審美歯科学会の調査でも、9割以上の方が仕事面、恋愛面、自身のメンタル面において、口元の美しさを含めた魅力的な笑顔が重要だと回答しています。
若々しい、清潔感があるという印象も、白くてきれいな歯がもたらすものなので、オーラルケアは、性別や年齢を問わず、自分磨きとして必要なことだと考えてます」(以下「」内、新妻氏)
サンスターが今年2月に20~40代女性450人を対象に行った、自分磨きに関する意識調査では、口元がきれいなことは自己肯定感の向上に繋がると回答したのは71%だったが、オーラルケアを「自分磨き」と捉えている人は21%にとどまった。
「日常の臨床現場で患者さんと接して感じるのが、男性も女性も美容院には定期的に通っているのに、歯科医院には歯が痛くならないと行かないという方が非常に多いということです。
オーラルケアに対する意識は低い傾向にあると思っていましたが、オーラルケアを自分磨きとして認識している方が21%というのは予想以上に低い数字で、口元の美しさについてみなさんがどのようにお考えなのか気になるところです」
マスクを外す日常が戻り、外出する機会も増えたことから審美歯科の受診はコロナ禍の時に比べると非常に増えていると新妻氏は話す。
「第5類に移行する少し前くらいから前歯の治療や、ホワイトニングを希望する患者さんが非常に増えて、口元美容のニーズが高まっていると感じています。長い間口元を隠す生活が続き、いざマスクを外すとなったとき、見た目の印象としていかに口元の美しさが影響するかということを実感された方が多かったのではないでしょうか」