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「テンション」「バイブス」など、日常的に使われている言葉には和製英語が大量に使われている。日本で使われている意味と海外で使われている意味が異なることがあるため、それぞれの英語の意味も押さえておくと誤った使い方をせずに済む。 「バイブス」も、本来の英語が意味するものと日本で使われている和製英語の意味が異なる言葉の一つだ。
そこで本記事では、「バイブス」の意味と使用シーン、英語での「バイブス」の意味や語源を解説する。最後に紹介する「バイブス」の類語も、ぜひこの機会に確認しておこう。
バイブスとは
まずは、バイブスの意味や使い方、例文を解説する。英語でのバイブスの意味、バイブスの語源も押さえておこう。
■「バイブス」の意味
バイブスとは、その場の雰囲気、テンションやノリのことを意味する抽象的な言葉だ。わくわくするような気持ちの揺れ動きを表し、ポジティブな感情や前向きな姿勢を指す場合が多い。日本では、2000年代から音楽業界でHIP HOP用語やレゲエ用語として使われ始めたのがきっかけだ。
英単語の「vibration(バイブレーション)」から派生した言葉で、物理的な振動や心の動揺、感情を意味する。英語では、ポジティブな時もネガティブな時も使われており、事柄から受けた衝撃や感じている気分、他人や場所を原因に沸き起こる気持ちなどを表す際に用いられている。
■「バイブス」の語源
もともとは、海外のヒップホップミュージックやラップ、レゲエミュージックなどで、感情や気持ちを表す際に使われていたのがバイブスの語源。ヒップホップミュージックではラップで歌われる言葉が持つ勢い、レゲエミュージックではノリやフィーリングとして、バイブスが使われていた。
日本では2000年代から音楽業界で使われ始め、TV番組でタレントが頻繁に使っていたことから、女子高生をメインに若者の間で流行。2013年の「ギャル流行語トップ10」第1位にも選ばれ、現在の意味で使われるようになった。
■使用シーン
バイブスを使うシーンとしては、雰囲気の良し悪しやテンションの上昇・低下を表す場面が挙げられる。ノリが合う時には「バイブスが合う」、テンションを上げる時には「バイブス上げていこう」などと使う。
【例文】
「徐々にバイブスが上がってきた」
「初対面にも関わらず、彼女とはバイブスが合った」
「バイブス高めで気合い入れていこう」
「バイブスが高すぎて彼女にはついていけない」
「彼からポジティブなバイブスを感じた」
「今回のイベントはゲストが豪華でバイブスが上がる」
「彼とはバイブスが合うと感じた」
「夏フェスに行くとバイブスが上がる」
「バイブス」の類語
次にバイブスと同じような意味を持つ言い換え表現を紹介する。言い回しの幅を広げるのに、ぜひ役立ててほしい。
1. フィーリング(feeling)
感覚的に、なんとなく受ける感情のことを指す。また場面によって、人との交流によって感じる雰囲気も意味する。
【例文】
「この靴は履いたフィーリングがいい」
「フィーリングが合う相手を探すのは難しい」
「彼女とはフィーリングが合うようだ」
「社長とフィーリングが合う人はなかなかいない」
2. 気分(きぶん)
他人や状況に影響して感じる、その時の心持ちや気持ちのことを意味する。また、体の状態によって生じる心情のこと。
【例文】
「今日は仕事をする気分になれなかった」
「昨日は気分がのらなかった」
「気分を一新するために部屋の模様替えをした」
「車酔いで気分が悪くなった」
3. 雰囲気(ふんいき)
その場やそこに存在する人たちが作り出す気分や、周囲に感じさせる特別な気分のことを指す。
【例文】
「この店は、家庭的な雰囲気の店だ」
「オフィスの雰囲気を壊すような発言は控えてほしい」
「雰囲気のある舞台俳優が突如現れた」
「このカフェの雰囲気はお洒落だ」
4. ムード(mood)
その場での気分や感覚による感情、機嫌や調子を意味する。「いいムードだ」「クリスマスムードの店だ」など、ロマンチックな場面やエモーショナルなシーンで使われることが多い。
【例文】
「祖父には独特なムードがある」
「彼女はエキゾチックなムードを身にまとっていた」
「彼はこのチームで一番のムードメーカーだ」
「南国ムードを意識して部屋のインテリアをコーディネートした」
5. オーラ(aura)
ある人や物体が放つ、独特で霊的な雰囲気を表す言葉。人を惹きつける魅力があることを「オーラがある」などと表現する。
【例文】
「子どもたちは癒しオーラを放っていた」
「プレゼンした人たちのなかでも、彼のオーラが一番すごかった」
「彼らのスーツ姿にオーラを感じた」
「彼女だけ他の皆とオーラが違った」
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部