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東証要請への取り組み開示、有無によって企業の株価上昇率はどれほど違う?

2024.02.18

三井住友DSアセットマネジメントはこのほど、同社チーフマーケットストラテジストの市川雅浩氏がその時々の市場動向を解説する「市川レポート」の最新版として、「東証要請への取り組み開示有無と株価の関係を再検証する」と題したマーケットレポートを公開した。レポートの詳細は以下の通り。

1月15日に東証が資料を公表した直後、積極開示の企業群の株価は、相対的に良好な反応に

東京証券取引所(以下、東証)は1月15日、資本効率改善などの取り組みを開示した企業と開示を検討中とした企業の名前を一覧表で公表した。

1月17日付レポートでは、プライム市場上場企業を対象に、「開示あり(開示済みおよび検討中)」と「開示なし(集計時点でのコーポレート・ガバナンス報告書に東証指定の文言の掲載なし)」などの企業群に区分し、1月15日から翌16日までの株価の動きを検証した。

その結果、開示を積極的に行っている企業群の平均株価は、相対的に良好なパフォーマンスを示す傾向が確認された(図表1)。

これは、東証が一覧表を公表した直後の株価の反応ということになるが、すでに一覧表公表から、約1カ月が経過していることから、今回は改めて各企業群の平均株価を算出し、公表直後の株価の動きと同じ傾向がみられるか否かを改めて検証する。

1カ月後もその傾向は不変で、株価上昇率の高い企業群は順に、開示済み、検討中、開示なし

前回同様、プライム市場上場企業を対象に、開示の有無などで企業群を区分し、1月15日から2月13日までの期間における株価騰落率の平均値を求める。

まず、「開示あり(開示済みおよび検討中)」と「開示なし(集計時点でのコーポレート・ガバナンス報告書に東証指定の文言の掲載なし)」を比較したところ、開示ありは1.61%と、開示なしの0.82%を上回った。

次に、開示ありの企業群について、「開示済み」と「検討中」に分けて確認したところ、開示済みは1.63%、検討中は1.51%という結果になった(図表2)。

ここまで、株価上昇率の高い順に並べると、(1)取り組みを開示した企業群、(2)開示を検討中とした企業群、(3)開示がなかった企業群となり、おおむね想定通りの株価の反応となった。なお、この順位は前回の一覧表公表直後の順位と同じだった。

大まかな傾向として、資本効率改善などに取り組み開示している企業の株価は総じて好調な動き

最後に、英文の有無に注目し、開示済みと検討中について、それぞれ「英文あり」「英文なし」に区分して検証する。

その結果、開示済みのうち、英文ありが1.15%、英文なしが2.07%となり、検討中のうち英文ありが2.25%、英文なしが1.33%となった。

前回は、開示済み、検討中とも、英文ありの平均株価は英文なしよりも相対的に良好だったが、今回、開示済みではその傾向はみられなかった。

ただ、英文の有無で区分する場合については、サンプル数が少なくなり、外れ値の平均値にあたえる影響も大きくなるため、参考程度としてみておくほうが良いと思われる。

大まかな傾向としては、やはり、東証の要請に基づいて資本効率改善などの取り組みを積極的に行い、それを開示している企業の株価は、総じて良好な動きが続いている模様だ。なお、新しい一覧表は、2月15日に東証より公表される予定だ。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント

構成/こじへい

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