百貨店やアパレルショップで買い物をしたときに渡される、ブランドオリジナルの紙袋。 “ショッパー” とも呼ばれるこの紙袋、なかなか捨てられないという人も多いのではないだろうか?
ブランドロゴが入った質感の良い紙袋は、お気に入りショップで買い物をした高揚感をそのままに、ちょっとしたサブバッグとしても使うことができる便利な袋だ。エコバッグやランチバッグ代わりにしたり、書類を入れておいたり、手土産を持ち運ぶのに使ったり、とにかく何かと重宝する。
そんな手軽さやブランドの付加価値に、レザーの持つ強度や高級感をプラスした “紙袋風” のレザーバッグが近頃トレンドになっている。
そこで今回は、老舗百貨店やハイブランドが続々参入している紙袋風バッグの人気商品をまとめて紹介する。
百貨店&人気ブランドの紙袋(ショッパー)風レザーバッグ5選
有名百貨店と人気ブランドから発売されている、ハイセンスな紙袋(ショッパー)風バッグを5つ紹介する。
(1)三越伊勢丹×UNKNOWN PRODUCTS(アンノウン プロダクツ)の別注『レザーペーパーバッグ』
レザーペーパーバッグは、三越伊勢丹×UNKNOWN PRODUCTS(アンノウン プロダクツ)の別注バッグとして2021年に数量限定販売で初登場した。以来、発売されるたびに即完売を繰り返す幻の人気商品だ。
デザインはもちろん伊勢丹といえば…の、タータンチェック柄。本館の「マクミラン/イセタン」とメンズ館の「ブラックウォッチ/イセタンメンズ」を採用し、素材は本体から持ち手に至るまで全て国産のレザーが使われている。
紙袋の質感を出すため可能な限り薄くし、サイズや中敷き、内側のロゴや折れ目に至るまで忠実に再現された本品は、遠目ではレザーバッグに見えないほどの仕上がりだ。
アンノウン プロダクツは、もともと『Leather Paper Bag(レザーペーパーバッグ)』というプロダクトを手がけている、紙袋風バッグの先駆者的存在。それも、日本の女性がブランドの紙袋(ショッパー)をバッグの代わりにリユースしているシーンを見て着想を得たのだとか。
本プロダクトは、アンノウン プロダクツが掲げる「恒久的なものづくり」や「紙袋を使い回すよりも “革で作られた紙袋” を長く愛用してほしい」との思いに共感した伊勢丹とのタッグでが実現したということだ。
別注レザーバッグは2024年4月24日から伊勢丹新宿店メンズ館地下1階のバッグ売場にて
数量限定で再販される予定。ラインアップは小サイズの「マクミラン」と「ブラックウォッチ」の2種。販売数量は非公開で、価格は税込30,800円だ。
参照:伊勢丹新宿店が毎回完売の「レザーペーパーバッグ」を再販|FASHION SNAP
(2)SAINT LAURENT(サン ローラン)の『デリ ペーパーバッグ』
SAINT LAURENT(サン ローラン)は、デザイン性の高いファッションを求める人に支持されるフランスのファッションブランド。エレガントでありながらロックテイストのかっこいいアイテムが揃う。
サン ローランの2023年春夏メンズコレクションで注目を集めたのが、ユニークな発想から生まれた『デリ ペーパーバッグ』だ。テイクアウトランチを購入したときのような「折り畳んだ紙袋風」のデザインが特徴で、開口部はマグネットクロージャー式になっている。
現在、三越伊勢丹のオンラインショップで確認できるカラーはカーフスキンレザーを100%使用したブラック&ダスティ ヴィンテージ ブラウンゴールドと、光沢感があるイールスキン100%のメタルシルバーの3色。
ポーチやバッグインバッグとして使用するのもいいが、セカンドバッグとして小脇に抱えて街へ出かけるのもセンスが良い。
参照: SAINT LAURENT/サンローラン_men通販 | ル・モノグラム デリペーパーバッグ(モノグラムエンボスレザー)|三越伊勢丹
(3)LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)の『ショッパー・バッグ MM』
LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)は、フランスのラグジュアリーファッションを代表する世界的なブランド。世代や年齢問わず使い続けられる品質とデザインが評価されている。
そんなルイ・ヴィトンがパリで行った2024春夏メンズ・コレクション・ショーで話題をさらったのが、ショッパーを模したデザインのトートバッグだ。
日本にもファンが多いルイ・ヴィトンだが、『ショッパー・バッグ MM』は2024年1月2日~ 21日の期間限定で渋谷にオープンしたポップアップストア限定販売となっており、早い段階でソールドアウトしていたということ。再販を望む声も多い人気商品になっている。
参照:ショッパー・バッグ MM その他のレザー|ルイ・ヴィトン
(4)Balenciaga(バレンシアガ)の『ショッピングバッグ』『デューティーフリーバッグ』
Balenciaga(バレンシアガ)はスペイン発のラグジュアリーファッションブランド。ストリートやモード系のアイテムが人気の一方で、芸能人や海外セレブ御用達のハイブランドとして知られている。
バレンシアガが提案するのは、カジュアルからリュクスまで合わせやすい2種類の紙袋風バッグだ。
ボディにカーフスキンが使われた『ショッピングバッグ』は、 “BALENCIAGA” のロゴが映えるシンプルなスクエア型デザイン。紐のように細いハンドルはラムスキンで仕上げているということで、遠目だとショッパーにしか見えないリアルさだ。カラーやクロコダイルエンボスなどのラインアップがあり、取り外し可能なクロスボディストラップ付きでシーンに合わせて使いやすい。
一方、チェーンストラップハンドルがリッチな印象の『デューティーフリーバッグ』は、空港の免税店で使われるショッパーから着想を得たアイテムだという。カーフスキンやラムスキン、コットンキャンバスなど質感の異なるファッション性の高いラインアップが揃っている。
参照:
LARGE SHOPPING バッグ|バレンシアガ公式オンラインブティック
DUTY FREE バッグ|バレンシアガ公式オンラインブティック
(5)Tiffany & Co.(ティファニー)の『ショッピングトート』
ハイクラスジュエリーやテーブルウェアを扱うTiffany & Co.(ティファニー)。普段使いやスマートカジュアル、特別な日のギフトまで、幅広いシーンや年齢層に選ばれるブランドだ。
鮮やかで上品な「ティファニーブルー」はブランドを象徴するカラーで、商品を購入すると手に入るティファニーブルーのショッパーは昔からアイコン的アイテムになっている。大事にとっておいた覚えのある人は少なくないだろう。
そんなショッパーを、上質なイタリアンレザーを使ったバッグとして商品化したのが『ショッピングトート』シリーズだ。サイズはミニ・スモール・ラージの3種類。2020年に初登場した後、キャットストリート店限定デザインやブラックカラーがリリースされた。現在公式オンラインショップでは取り扱いしておらず、入手困難になっている。
参照:ティファニーの“ショッピングバッグ”がレザーバッグに、トートバッグ&ミニサイズも|ファッションプレス
紙袋風バッグはシンプルでさりげないコーディネートにぴったり
SDGsへの取り組みから紙袋を有料化するショップも増えたが、せっかく百貨店やハイブランドで買い物をするならロゴの入ったショッパーを持って街を歩きたいという人は少なくないだろう。
ブランドの紙袋風レザーバッグはシンプルで汎用的なデザインながら、こっそりそんな顕示欲も満たしてくれるアイテムだ。
性別やシーン問わず使いやすいものが多いので、カップルや夫婦でのシェアリングも良いかもしれない。シンプルで上質なファッションアイテムを好む人はぜひチェックしてみてもらいたい。
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.