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今年4月から義務化される不動産の相続登記、変更点や手続きを怠った場合のペナルティは?

2024.03.15

2024年4月1日より、相続等によって取得した不動産の相続登記が義務化されます。将来の相続に備えて、相続登記の義務化に関するルールを理解しておきましょう。

1. 相続登記とは

相続登記とは、相続または遺贈(=遺言による贈与)によって不動産を取得した場合に、その所有権を登記することをいいます。

相続登記の手続きを行うと、その不動産の所有者が登記簿に記載されます。登記簿の謄本(全部事項証明書)は誰でも取得可能です。

相続登記を経た所有者は、その不動産の所有権を第三者に対抗(主張)できるようになります(民法177条)。

たとえば相続した建物を、亡くなった被相続人が第三者(賃借人)に貸していた場合には、相続登記を経ることにより、賃借人に対して賃料を自分に払うように請求できます。

また、不動産を新たに売却または賃貸する際には、買主または賃借人は、売主または賃貸人に所有権があることを登記簿謄本で確認するのが一般的です。

そのため、相続等によって取得した不動産については、売却や賃貸に先立って相続登記を経る必要があります。

2. 【2024年4月施行】相続登記が義務化される理由

従来は、相続登記の手続きを行うかどうかは任意とされていました。しかし2024年4月以降は、一定期間内に相続登記の手続きを行うことが義務化されます。

相続登記が義務化されるのは、いわゆる「所有者不明土地」の問題を解決するためです。所有者不明土地とは、真の権利者が誰であるかを登記簿の記載から特定できない土地をいいます。

土地が所有者不明となる原因の大半は、相続が発生した際に相続登記の手続きが行われなかったことです。

その結果、国や自治体が周辺の再開発を行う際に誰と交渉すればよいか分からない、土地が適切に管理されずに荒れ果ててしまうなどの弊害が生じています。

所有者不明土地に起因するこうした弊害を防止すべく、近年において一連の法改正が行われました。相続登記の義務化も、相続が発生するたびに所有権の移転をきちんと記録させて、所有者不明土地の発生を防止することを目的としています。

3. 相続登記の義務化の対象・手続き期限

相続登記が義務化されるのは2024年4月1日からですが、その前後を問わず、相続または遺贈による不動産の取得はすべて義務化の対象となります。

相続登記の手続きの期限は、相続の発生時期に応じて以下のとおりです。

(1)2024年4月1日以降に相続が発生した場合

自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内(改正不動産登記法76条の2第1項)
※相続登記後に遺産分割がなされた場合は、遺産分割の日から3年以内に改めて相続登記を申請する必要があります(同条2項)。

(2)2024年3月31日以前に相続が発生した場合

(1)の日または2024年4月1日のいずれか遅い日から3年以内(同法附則5条6項)

4. 相続登記の手続き|所有権移転登記と相続人申告登記

所有権移転登記または相続人申告登記のうちいずれかの手続きを行えば、相続登記の義務を果たしたことになります。

4-1. 所有権移転登記

所有権移転登記は、不動産の所有権を取得した事実の登記です。さまざまな書類を揃えて申請する必要があり、登録免許税がかかります。

所有権移転登記を申請する際には、相続人全員で申請するか、またはあらかじめ遺産分割を完了しなければなりません。

第三者に不動産の所有権を対抗するには、所有権移転登記を経る必要があります。相続した不動産が第三者に賃貸されている場合や、近い将来に売却・賃貸などを予定している場合は、速やかに所有権移転登記の手続きを行いましょう。

4-2. 相続人申告登記

相続人申告登記は、不動産に関して相続が開始した事実、および申請者が相続人である事実の登記です。相続登記の義務化に合わせて、各相続人が簡単に相続登記の義務を果たせるように新設されます。

相続人申告登記は、各相続人が単独で行うことができます。必要書類も所有権移転登記より簡略化される予定で、登録免許税もかかりません。

売却や賃貸などの具体的な予定がない状況で、大きな手間をかけずに相続登記の手続きを行いたい場合には、相続人申告登記を選択するとよいでしょう。

5. 相続登記の手続きを怠った場合のペナルティ

相続登記の期限までに手続きを行わなかった方に対しては、「10万円以下の過料」が課されるおそれがあります(改正不動産登記法164条)。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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