近年では、SNS等を通じて「私募債」への投資を勧誘する詐欺業者が横行しています。
一般的に、私募債はリスクの高い金融商品です。発行する会社の情報をよく調べないままに私募債を取得すると、資金全額を失ってしまうおそれがあります。
もしSNS等で私募債への投資を勧誘されたら、業者へ資金を預けることなく、消費者ホットラインなどへご相談ください。
1. 私募債とは
「私募債」とは、会社が特定少数の投資家に対して発行する社債です。
証券会社を通じて不特定多数の投資家に取得を勧誘する「公募債」と対比されます。
私募債を発行する目的は、会社が運転資金等の調達を行うことです。公募債に比べて、私募債の発行に関しては規制や手続きが緩やかであり、比較的スムーズに発行できるメリットがあります。
2. 私募債と未公開株式の共通点・違い
私募債は、非上場会社が資金調達をする際によく用いられます。
非上場会社の資金調達手段としては、私募債のほかに未公開株式を発行する方法も考えられます。
投資家の視点からは、私募債でも未公開株式でも、その会社に対して投資をするという点は共通です。
一方、私募債と未公開株式では、それを取得した人の立場が異なります。私募債を取得した人は債権者、未公開株式を取得した人は株主となります。
債権者と株主の主な違いは、下表のとおりです。