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相対的に割安感が強まっている米国小型株、巻き返しに期待できるのか?

2024.02.15

三井住友DSアセットマネジメントはこのほど、同社チーフストラテジストの石山仁氏による「相対的に割安感が強まる米国小型株 米国小型株の巻き返しに期待」と題したマーケットレポートを公開した。詳細は以下の通り。

【ポイント1】回復基調にある企業業績

米国小型株は米長期金利の上昇などからもみ合う展開となっている。米国小型株を主要セクター別にみると、景気に敏感な資本財・サービスは堅調を維持しつつも、情報技術、金融、ヘルスケアが上値の重い展開となっている。

ただ、米国小型株の1株当たり予想利益を見ると、2023年10月を起点に復調している。景気に敏感な資本財・サービスセクターなどの業績予想が堅調となっていることがけん引している。2024年の米国小型株の企業業績は、景気の軟着陸(ソフトランディング)と金融緩和を背景に好調を維持すると期待される。

【ポイント2】魅力的なバリュエーション~米国小型株の巻き返しに期待

米国小型株は業績拡大期待に加え、バリュエーションに相対的な割安感がある点も魅力だ。2013年以降で予想株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)の推移をみた。

予想PERはS&P500が20.6倍と平均(2013年以降の過去平均、以下同様)16.1倍にばらつきの大きさ(1標準偏差)を加味した18.4倍を上回り、歴史的にみて高水準にある(図表3-2)。対して米国小型株は16.9倍と平均から1標準偏差を差し引いた16.4倍に近く、割高感はない(図表3-1)。

PBRはS&P500が4.6倍と平均プラス1標準偏差の4.1倍を上回っている(図表4-2)。一方、米国小型株は2.04倍と平均マイナス1標準偏差の2.0倍とほぼ同水準だ(図表4-1)。予想PER、PBRともにS&P500の割高感と米国小型株の割安感が際立つ形となった。

足元の米国株式市場では早期の金融緩和観測が一旦後退した。しかし、雇用市場やインフレの減速を通じて景気がソフトランディングに向かうと予想される中で、金融緩和観測が再び高まれば、米国小型株の巻き返しが期待できそうだ。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント

構成/こじへい

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