Googleは、対話型AIサービスの名称を「Bard」から「Gemini」に変更。あわせて、「Gemini Ultra 1.0」を搭載した「Gemini Advanced」や、スマートフォン向けの「Geminiアプリ」の提供も開始した。
「Gemini Advanced」は月額2,900円の「Google One AIプレミアムプラン」にて利用可能
「Bard」は2023年2月に発表されたGoogleの対話型AIサービスで、「Gemini」は2023年12月に発表されたマルチモーダルAIモデル。
「Gemini」には、「Gemini Ultra」「Gemini Pro」「Gemini Nano」の3種類のモデルがあり、「Bard」には「Gemini Pro」が搭載されている。
今回、Googleは、「Bard」の名称を「Gemini」へと変更。同社ではその理由について「BardにおけるGoogleの使命は、ユーザーがGoogleのAIモデルを体験できるようにすることです。Geminiは、Googleの最も高性能なAIモデルであり、この核となる高度なテクノロジーが反映された製品であることを明確にお伝えするために、BardはGeminiになります」と説明している。
■Gemini Advanced
「Gemini Ultra 1.0」は、知識と問題解決能力をテストするために数学、物理学、歴史、法律、医学、倫理など 57 の科目の組み合わせで能力をテストするMMLU (Measuring Massive Multitask Language Understanding : 大規模マルチタスク言語理解) で人間の専門家を上回るパフォーマンスを達成した初のモデル。
この「Gemini Ultra 1.0」モデルを搭載した「Gemini Advanced」では、推論、理解と要約、コーディングなどの能力が大幅に向上した新しい体験を提供。例えば、学習スタイルに合わせた個人的な家庭教師やコンテンツ戦略の計画やビジネス プランの構築を支援するクリエイティブパートナーになどとして使用できるという。
「Gemini Advanced」は、現在、日本を含む150以上の国と地域で英語版を利用でき、利用可能言語は今後順次拡大する予定とのこと。
なお、利用には「Google One AI プレミアムプラン」に加入する必要がある。「Google One AI Premium プラン」の利用料金は月額2,900円で、「Gemini Advanced」を使用できるほか、2 TBのストレージなど、既存の「Google One プレミアムプラン」のすべての特典が利用可能だ。
■Geminiアプリ
スマートフォンからも「Gemini」に簡単にアクセスしたいという要望を受け、Android 向けに「Geminiアプリ」をリリース。また、iOSでは「Googleアプリ」から「Gemini」が利用できるようになる。
スマートフォンで 「Gemini」 がより簡単に使えるようになることで、外出先でのテキストや画像での質問や会話などが可能になり、例えば、パンクしたタイヤを撮影して対処方法を検索したり、パーティーの招待状に使う画像を生成したり、メッセージの返答の作成をサポートしたり、と様々な場面で便利に活用することができる。
なお、Android向け「Geminiアプリ」と「Gemini」に対応したiOSの「Googleアプリ」は、すでに英語版での提供が順次開始されており、近日中には日本語版もリリースする予定とのことだ。
関連情報
https://gemini.google.com/
構成/立原尚子
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