災害時はもちろん、ライフハックとしても使える情報を毎日発信しているXアカウントと言えば、フォロワー数100万超を誇る『警視庁警備部災害対策課』(@MPD_bousai )だろう。
デマやフェイク情報も溢れるSNSで災害対策のプロ集団が発信する情報は役立つものばかり。生きる支えになる豆知識や身近なアイテムの活用術は、かつての「伊東家の食卓」の裏ワザを彷彿とさせ多くの人の心を捉えている。
投稿されているのは、たとえばこんな情報!
■ヘリコプターに光のシグナルを送る方法
山岳遭難の際などに鏡を使ってヘリコプターに光のシグナルを送る方法をご存知ですか。片手でピースサインを作り目標のヘリを指の間に入れます。鏡を持ち、ピースサインに光が当たるように太陽光を反射させれば狙いを絞ってシグナルを送ることができます。アウトドア派の方は、ぜひ覚えておいて下さい。 pic.twitter.com/8Xjl4x4d8x
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) April 15, 2021
これには「へぇ〜そうなんだ」と感心してしまった。アウトドアや登山が流行っている昨今、非常に役立つ情報だ。
また、こんなカワイイ情報もある。
■「インスタントラーメンをそのまま食べる方法」
YouTuberの挑戦企画みたいなゆるい切り口。そのまま食べる方法…というか、本当にそのまま食べて担当者が感想を述べているだけなのだが、その素直さと丁寧さに警視庁がとても愛おしく思えてきた。
これまで10年以上、様々な情報を発信し続けている災害対策課のアカウント。一体どのように運営し、情報を集めているのか?
今回、警視庁警備部災害対策課に話を聞いた。
――災害対策課がSNSを始めたきっかけは?
「平成23(2011)年発生の東日本大震災がきっかけでした。当時、インターネット上には様々な情報が氾濫・錯綜したことから「情報発信の重要性」が課題となり、災害時の混乱の中で正しい情報をタイムリーに発信していきたいと思ったのがそもそもの始まりです」
ちなみに警視庁警備部災害対策課とは、地震や豪雨などの災害発生時における対応と災害への備えを行う部署。災害発生時には被災地などに赴き、迅速な救助活動や支援活動を行っているのだが、SNSで情報を発信している「中の人」はどんな方なのだろう?
「我々のアカウントは20代から50代の男女約60名の課員が交代制で担当しています。通勤、通学などの隙間時間に読んでいただけるように、原則、土日祝日を除く毎日午前8時ちょうどに発信しております」
「午前8時は電車で移動中だったり、仕事や勉強前のちょっとした自分時間だったりするので、ユーザーの方にとって毎朝のルーティーンになればと思っています」