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プライベートモードとは?
「Webサイトのアクセス履歴や入力情報を他者に知られたくない……」という時に便利なのが、Webブラウザのプライベートモードです。プライベートモードの特徴や使える場面をさっそく紹介します。
■プライベートモードの意味
プライベートモード(private mode)は、Webブラウザの動作モードの一つです。通常は、Webサイトを閲覧すると、アクセス履歴・入力情報・Cookie・キャッシュファイルなどが記録されます。プライベートモードを利用した場合は、Webブラウザを閉じた時点でこれらの情報が消去されるのが特徴です。
プライベートモードは使用するWebブラウザによって名称が異なります。例えばGoogle Chromeではシークレットモード、Mozilla FirefoxやAppleのSafariなどではプライベートブラウジング(プライベートブラウズ)、Microsoft EdgeではInPrivateブラウズと呼ばれています。
■プライベートモードが使える場面
プライベートモードは、日常生活やビジネスのさまざまなシーンで役立ちます。
- Webサイトのアクセス履歴や入力履歴などを知られたくない場合
- 個人情報の流出が心配な場合
- 同じサイトに別々のアカウントで同時にログインしたい場合
例えば、自宅や会社で一つのパソコンを複数人で共有している場合、プライベートモードがないと、他人に自分のアクセス履歴や入力履歴、アカウント情報を知られる可能性があるでしょう。
通常のモードでは、複数のWebブラウザを開いても、異なるアカウントではログインができません。プライベートモードなら、複数のアカウントで同時にログインができるため、ログインとログアウトの切り替えの手間が省けます。
プライベートモードのメリットとデメリット
プライベートモードには、パソコンやスマートフォンを他人と共有している人にとっては大きなメリットがあります。一方で、デメリットや注意点もあるため、機能の特徴をよく理解したうえで活用しましょう。
■メリット:個人情報を保護できる
Webブラウザを閉じた際に、Cookieやサイトデータが削除されるため、ログイン情報をはじめとする重要な情報を他人に知られるリスクを減らせるのがメリットです。
プライベートモードを使わずにネットショッピングをした場合は、自分のアカウントにログインするための情報がそのまま記録されます。第三者がパソコンやスマートフォンを使えば、住所やクレジットカード番号などの個人情報を知られる恐れがあるでしょう。
Webブラウザにアクセス履歴やダウンロード履歴が残らず、自分のプライバシーを守れるのは大きなメリットです。
■デメリット:ログイン情報記憶などの機能を使えない
プライベートモードのデメリットは、ログイン情報がWebブラウザに記憶されない点です。
会員制のサイトを利用する際は、IDとパスワードを毎回入力しなければならないので、人によっては面倒に感じるでしょう。個人情報を保護できるのは利点ですが、その分、手間がかかるのです。
アクセス履歴が残らないため、閲覧中にうっかりタブを消してしまえば、同じWebページへの再訪問が難しくなります。サイトの名前を覚えておかなければならず、仕事の際は作業効率が落ちるかもしれません。
iPhoneでのプライベートモードの使い方
プライベートモードは、大抵のブラウザに備えられていますが、それぞれ呼び名が異なります。モードの使い方にも若干の違いがあるため、操作方法を覚えておきましょう。iPhoneの標準ブラウザは『Safari(サファリ)』で、プライベートモードは『プライベートブラウズ』です。
■Safariを開いてプライベートモードをオンにする
iPhoneにはSafariが標準搭載されているため、アプリをダウンロードする必要はありません。iOS17とiOS16以前の操作方法を解説します。
iOS17の場合は、Safariを開き、画面の右下にある『タブボタン』をタップします。『プライベート』タブのグループボタンを選択し、開きたいタブをタップすれば完了です。
iOS16以前の場合は、Safariを開いた後に『タブボタン』をタップし、『〇個のタブ』または『スタートページ』をタップして、『タブグループ』リストを表示させます。『プライベート』タブをタップし、『完了』をタップしましょう。
プライベートモード(プライベートブラウズ)になっている時は、Safariのアドレスバーが黒または暗い色になります。同じApple IDでサインインしても、タブが他のAppleデバイスと共有される心配はありません。
■プライベートモードのオフもSafariで設定可能
プライベートモードを通常のモードに切り替える時も、Safariで設定を行ないます。
iOS17の場合は、Safariの画面右下にあるタブボタンをタップします。スワイプし、『〇個のタブ』または『スタートページ』をタップして、開きたいタブをタップすれば完了です。プライベートモードがオフの状態になると、Safariのアドレスバーが白または灰色に変わります。
iOS16以前の場合は、Safariからタブボタンをタップし、『プライベート』をタップして、『タブグループ』リストを表示させましょう。『〇個のタブ』をタップして『完了』をタップします。
■プライベートモードのロック設定の変更方法
プライベートモードを使っていても、タブが開かれた状態である限り、他人が自由にアクセスできます。他人がアクセスできないように、デバイス自体にロックを設定しておきましょう。
デバイスがロック状態またはスリープ状態にある時、プライベートモードもロックされた状態になるため、他人にタブを見られる心配はありません。
デバイスのロック状態またはスリープ状態を解除した場合は、『Touch ID』『Face ID』『デバイスのパスコード』のいずれかの方法でプライベートモードのロックを解除しましょう。
iPhoneの『設定』を開いて『Safari』をタップすると、ロックのオン・オフを変更する画面が開きます。ロックが不要な場合は、設定を変えておくとスムーズです。