2022年にDNPが開発し展開する「ライトアニメ」
2023年12月にライトノベル・雑誌を中心とした出版、広告事業などを手掛けるイマジカインフォスが大日本印刷(DNP)と「ライトアニメ」の作品制作に関する共同事業の業務協約を締結した。
「ライトアニメ」とは、従来のアニメーション制作手法と比べて時間やコストを大幅に抑制した手法で制作される映像制作手法および作品の呼称で2022年にDNPが開発し展開している。
「ライトアニメ」ではマンガ原稿の活用を基本とし、セリフの吹き出しなどを削除した原稿からコマとパーツの切り出し、カラーリングを行なった後モーションを加えて動画にすることで、制作期間とコストを大幅に抑制。
この手法により、従来手法ではアニメ化が難しかった作品や原画のタッチを活かしたい作品などを比較的容易に提供できるようになるという。
※イメージ画像
製作工程の例
制作工程イメージ1. ディレクション
マンガ原稿の活用を基本としているため原作の世界観を毀損しない全体設計と原作に寄せた加筆・修正が可能
制作工程イメージ2. 制作
マンガの既存保有データに応じて、セリフの吹き出しなどを削除した原稿からコマとパーツの切り出し、カラーリングを行った後モーションを加えて動画化
■「ライトアニメ」解説動画
https://www.youtube.com/watch?v=9oAHOhzcv9s
制作したアニメ作品については、DNPが事務局となり、動画配信プラットフォームに向けて放送権を販売。また、DNPグループが運営するハイブリット型総合書店「honto」をはじめとする電子書籍販売サイトやさまざまなデジタルコンテンツ配信サービスを通して提供・販売する。
2023年6月27日には、DNPとグループ会社・図書館流通センター(TRC)が「ライトアニメ」を活用して映像化した学習マンガや絵本を電子図書館向けに販売を開始。その第一弾として、朝日新聞出版の「週刊マンガ日本史 改訂版」シリーズの6タイトルを販売している。
世界的に人気のアニメ。この「ライトアニメ」の登場で、予算などの関係で埋もれざるを得なかった作品がアニメ化され、日本のみならず世界に発信されやすくなるのかもしれない。
※ライトアニメは、DNP大日本印刷の登録商標です。
関連情報:https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/20168507_1567.html
文/ob1