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ニアバイシェアの基本情報
「写真や動画をもっと楽に共有できたらいいのに」と思ったことはないでしょうか?『ニアバイシェア(Nearby Share)』を活用すると、Androidのデバイス同士で簡単にデータ共有ができるようになります。機能の基本情報を見ていきましょう。
■ニアバイシェアはAndroid版のエアドロップ
ニアバイシェアは、Androidのデバイス同士でデータの送受信ができる機能です。2020年8月にリリースされて以降、Android OS 6.0以降のデバイスに標準搭載されています。
例えば、スマートフォンで撮った写真を家族や友人に共有したいとき、相手がその場にいれば、簡単な操作のみですぐに写真を送信できます。機能の特徴は以下の通りです。
- 共有するのに、相手のメールアドレスやメッセージアプリのIDが不要
- インターネット回線につなぐ必要がない(ワイヤレス)
iOSの『エアドロップ(AirDrop)』と類似する機能ですが、使用されている技術は異なります。ニアバイシェアとAirDropとの間では、データのやりとりができない点に留意しましょう。
■新しくWindowsとの共有も可能に
スマートフォン内のデータをパソコンに移動させたいときは、クラウドストレージを利用したり、USBケーブルをつないだりするのが一般的です。
Windows用のニアバイシェア(ベータ版)をパソコンにインストールすれば、AndroidデバイスとWindowsパソコンの間でよりスピーディーにデータの送受信ができるようになります。利用のステップは以下の通りです。
- 専用アプリをパソコンにインストールする
- Googleアカウントにログインする
- 共有を許可するユーザーを選択し、デバイスの公開設定を行う
- デバイスとWindowsパソコンの間でデータを送受信する
ニアバイシェアの設定・使い方
Android 6.0以降のデバイスには、既に機能がインストールされているため、アプリを追加する必要はありません。設定の手順と使い方をチェックしましょう。
■ニアバイシェアを使うための準備・設定
機能を使う前提として、GoogleアカウントとAndroid OS 6.0以降のデバイスが必要です。デフォルトではニアバイシェアがオフになっているため、以下の操作を行ないます。
- デバイスの画面で『設定アプリ』を開き、『Google』をタップする
- 『デバイス、共有』から『ニアバイシェア』を選んでタップする
- 『ニアバイシェアを使用』をタップしてオンにする
続いて、Wi-Fiが使える環境で、『Wi-Fi』『Bluetooth』『位置情報』をオンにします。指2本(もしくは2回)で画面を上から下にスワイプすると、パネルが表示されるため、Wi-FiとBluetoothの機能をタップしましょう(クイック設定)。
位置情報をオンにするには、画面の『設定アプリ』から『位置情報』に進み、『位置情報の使用』をタップします。
■データを共有する方法
データ共有をするには、自分と相手のデバイス同士を近づける必要があります。送信エラーを防ぐためにも、デバイス同士はできるだけ近くに置きましょう。送信する側と受信する側では、次の操作が必要です。
【送信する側】
- 共有したいデータを選択し、『共有』をタップする
- 共有メニューの『アプリで共有』から『ニアバイシェア』を選択する
- 受信可能なデバイスが候補として表示されたら、相手のデバイスをタップする
- 相手が承認すれば、送信が開始される
【受信する側】
- 画面に『デバイスが共有中です』と表示される
- 受信を希望する場合は、『承認』をタップする
- 承認をタップすると、受信が開始される
■クイック設定パネルに追加すると便利
『クイック設定パネル』とは、よく使う機能のショートカット一覧です。画面の上部から下にスワイプするとパネルが表示され、ワンタップで必要な機能の切り替えができます。
一つ一つのパネルはタイルと呼ばれ、自由にカスタマイスが可能です。ニアバイシェアをクイック設定のパネルに追加しておくと、次回からの操作が楽になります。タイルの追加方法は以下の通りです。
- 2回、もしくは指2本で画面を上から下にスワイプし、『クイック設定パネル』を表示させる
- 右下にある鉛筆のアイコンをタップする
- 『タイルを追加するには長押ししてドラッグ』より以下に配置されているタイルの中から、追加したいものを探す
- タイルを長押ししながら、上部分にドラッグし、置きたい場所で指を離す
ニアバイシェアが使えないときの確認事項
データの送受信がうまくできない原因は複数あります。設定の見直しや公開範囲の変更をしても使用できない場合は、デバイスをリフレッシュしましょう。機能が使えないときの対処法を紹介します。
■設定を見直す
機能が使えない原因の多くは、設定のミスです。送信する側と受信する側の両方で操作が必要なため、以下のような設定ミスがあると、データ共有はうまく行なわれません。
- ニアバイシェアがオフになっている
- Wi-Fiがオフになっている
- Bluetoothがオフになっている
- 位置情報がオフになっている
それぞれの設定状況は、クイック設定パネルで確認できます。設定状況に問題がない場合は、公開範囲が限定されていないかを確かめましょう。
■公開範囲を変更してみる
送信する側がニアバイシェアの操作をすると、画面に『付近のデバイスを探しています』のメッセージとともに、近くにあるデバイスの一覧が表示されます。デバイスが表示されない場合、受信する側のデバイスの『公開範囲設定』に問題がある可能性が高いでしょう。
受信する側で『デバイスの公開設定』が『非公開』または『連絡先(送信する側が含まれていないケース)』になっていて、かつニアバイシェアの画面を立ち上げていない場合は、送信する人はデバイスを認識できません。以下のいずれかの方法を試しましょう。
- 受信する側のデバイスで、公開範囲の設定を『全ユーザー対象』に変更する
- 受信する側のデバイスで、ニアバイシェアの画面を立ち上げる
- 受信する側のデバイスで、『付近のデバイスが共有中です』の表示をタップする
公開範囲の設定は、『設定』から行います。『Google』から『デバイス、共有』に進み、『ニアバイシェア』をタップします。『デバイスの公開設定』をタップすると、公開範囲が選択できます。
■機内モードをオンまたは端末を再起動する
設定上の問題がない場合は、機内モードのオン・オフを試すか、再起動しましょう。通信状態をリフレッシュさせることで、データ共有がスムーズにいく可能性があります。
機内モードとは、デバイスが電波を受信しない状態にする機能です。オンにすると、緊急通報以外の電話やインターネットは、基本的に使えません。通常は、飛行機に搭乗するときに使いますが、通信状態をリセットしたいときも活用できます。
画面をスワイプして『クイック設定パネル』を表示させ、『機内モード』をタップしましょう。タップするたびにオンとオフが切り替わります。