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最近、雑誌やSNSで目にする機会も多い、「ボタニカル」という言葉を冠したアイテム。ドラッグストアに売られているスキンケア用品やシャンプーなど、身近な商品も増えている。しかし、具体的にどのようなアイテムを指すのかわからない人もいるのではないだろうか。
そこで本記事では、ボタニカルとは何を意味するのかと、オーガニックとの違い、ボタニカル化粧品とは何かなどを解説する。ボタニカルに関連する言葉の意味もこの機会にチェックしておこう。
ボタニカルとは?
まずは、「ボタニカル」の正しい意味と、例文を含めた使用シーンを解説する。ボタニカルと混同されやすい「オーガニック」との違いも押さえておこう。
■意味は植物から作られたもののこと
ボタニカルは、「植物由来のもの」や「植物から作られたもの」を指す言葉で、「植物の、植物性の、植物学の」を意味する英単語「botanical」に由来する。そのため、ボタニカル商品には、「植物由来」や「植物エキス」などのキャッチコピーがよく使われている。
ボタニカルの反対語は「化学的、化学合成由来の」を意味する「chemical(ケミカル)」だ。
■使用シーン
ボタニカルを使うシーンとしては、植物から作られたアイテムや植物がモチーフのデザイン図案を表す場面などが挙げられる。
【例文】
「彼女が手掛けたボタニカル化粧品は、我が社のヒット商品の一つだ」
「さまざまなメーカーからボタニカルシャンプーが販売されている」
「彼はボタニカルなデザインを描く画家だ」
「このスキンケアは、ボタニカルなのが特徴だ」
■ボタニカルとオーガニックの違い
ボタニカルは、化粧品やシャンプーなどが植物由来のもので作られていることを指す言葉。一方、オーガニックは、化学肥料や農薬などの使用をおさえた有機栽培の植物を使用していることを意味する。
そのため、オーガニック商品のほうが定められている基準が厳しい。なお、農産物など一部のものに限定されているが、日本では認定機関の認証を受けて有機JASマークが付けられれば、オーガニック商品として販売が可能だ。
ボタニカル化粧品とは
次に、テレビやSNSで見聞きする頻度が高い、ボタニカル化粧品とは何かを紹介する。従来から作られている、石油由来の化粧品との違いも確認しておこう。
■トータルケアしやすい植物由来の化粧品のこと
ボタニカル化粧品とは植物由来の化粧品のことであり、顔や体をトータルケアしやすいアイテム。トータルケアがしやすい理由は、無農薬の植物や優しい使い心地のハーブなどが原料として使われており、肌への負担が少ないからだ。
ただし、自然由来の成分のため使用期限が短かったり、保管方法が特殊であったりと、気を付けなければいけない点がある。また、人によってアレルギー反応を起こす場合があるため、自身の肌に合う化粧品を選ぶようにしよう。
■ボタニカル化粧品と石油由来の化粧品の違い
石油由来の化粧品は、洗浄力・保湿力が高く長期保存できるものが多いが、肌本来のバリア機能を低下させたり、肌に刺激を与えてしまったりする可能性があるのが難点だ。
なお、石油由来の化粧品の使用感に慣れている場合は、ボタニカル化粧品が合わないと感じることもある。しかし、ボタニカル化粧品を使い続けることで、肌に必要とされている菌が増えたり、化学物質による肌への負担を軽減させたりといった変化も起こりうる。
ボタニカルに関連する言葉
最後に、ボタニカルに関連する言葉を見ていこう。
1.ボタニカルアート
ボタニカルアートは、花びらや茎、葉やトゲ、根など、植物の細かいところまで緻密に描く絵画のこと。英訳では「植物学の絵画」を指し、写真の技術がない時代に植物図鑑を作るために使われていた。現代でも、ボタニカルアートは趣味や記録などで人々に親しまれている。
2.ボタニカルライフ
ボタニカルライフとは、自分の暮らしの中に植物を取り入れた生活を意味する。例えば、自宅の玄関に観葉植物を置いたり、職場のデスクの上に小さい植物を飾ってみたりすることで、植物を取り入れた生活が可能だ。育てやすい植物としては、枯れにくいミニサボテンや水をあげるだけで育つポトスがおすすめ。
3.ボタニカルシャンプー
ボタニカルシャンプーとは、植物由来の成分が含まれているシャンプーのこと。特に植物性の製品を使いたい人や、刺激に弱い敏感肌の人に好まれやすい。ただし、シャンプーに限らず、ボタニカル商品は植物由来成分の配合基準が定められていない。そのため、気になる場合は、商品を購入する前に使われている成分を確認しておこう。
4.ボタニカル柄
ボタニカル柄は、植物をテーマにした柄のことを指す。小花柄や大きな葉の柄だけでなく、フルーツの柄も含めて、植物がモチーフになっている場合は、すべてボタニカル柄と呼ぶ。ボタニカル柄は、ベッドカバーやシーツ、カーテン、自宅の壁紙、衣類などさまざまな場面で用いられている。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部