ついに電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を搭載
ところで、スズキは軽自動車を始めとするクルマの”軽さ”がライバルに対するアドバンテージだった。この新型スイフトでは、純ガソリンモデルが910kg、マイルドハイブリッドモデルでも、新たにスズキ・セーフティサポートなどを充実させながら車重920~950kgを達成。ホンダ・フィットがフルハイブリッドのe:HEVモデルとは言え、ベースモデルが1190kgなのだから、新型スイフトでもスズキの軽量化の執念!?はしっかりと貫き通されていると見ていいだろう。
そして新型スイフトの3気筒エンジンの新搭載とともに注目すべき点が、新型スペーシアに続き、ついに電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を搭載(MZグレードのみだが)したことである。純スズキのクルマはこれまで、コスト重視もあってか、他社軽自動車にも今では常識的に装備される電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を持たず、ACCの機能や渋滞時、信号待ちでブレーキを踏み続けなくてはならない右足のストレスなどで不利で、先代のウィークポイントでもあったのだが、これでやっと現代的なドライバーモニタリングを含む最新の運転支援機能が一通り揃うことになる。
また、先進運転支援機能のスズキ・セーフティサポートもアップデートし、新開発の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルサポートII」を搭載。ミニ波レーダー、単眼カメラ、超音波センサーを組み合わせたものだが、画角、検知エリアが拡大され、交差点右左折衝突回避支援、交差点出合頭車両衝突回避支援、前進・後退低速時ブレーキサポート、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の使用時においてはカーブ速度抑制機能(これは高速走行時に超便利)、車線変更時の補助機能(ウインカーと連動し、自動で加減速を行い、全グレードに標準装備される!! ブラインドスポットモニターとともに、スムーズな追い越しや安全に貢献)などより、充実した内容になっている。なお、CVTモデルの全車速追従機能付きACCに停止保持機能まで付くのは、電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を備えたMZグレードのみとなる。
もちろん、”つながる安心”のスズキ・コネクト、SOSコールボタンも用意されている。細かい話では、オーディオ機能に”CDスロット”があるのもスイフトらしさとなっている。
なお、新型スイフトHYBRID MZ FFの公道試乗記については、改めて報告したい。
文・写真/青山尚暉