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日常生活で『アップデート』という言葉を聞いたことがあっても、実際にどのような意味なのかよく理解していない人もいるのではないでしょうか?
そこで、言葉の意味やアップデートの種類を紹介します。アップデートをするメリットや行なう際の注意点も確認しましょう。
アップデートとは
最初に、『アップデート』の意味を種類とともに紹介します。種類の違いや、混同しがちな『アップグレード』との違いも確認し、理解を深めましょう。
■アップデートの意味
アップデートは英語の『update』を片仮名読みにした言葉で、『更新する』『最新の状態にする』という意味があります。主にPC・スマホなどのデバイスやアプリ(アプリケーション)のソフトウェアを更新し、最新の状態にすることを指します。
例えばPCのアップデートといえば、WindowsやMacのOS(オペレーティングシステム)の更新を意味します。OSは、PCやアプリの操作をするために必要な基本的なソフトウェアのことです。最新のOSはインターネットを介してダウンロードされ、新機能の追加やバグの修正などが行なわれます。
■2種類のアップデートの違い
アップデートには、『ファームウェアアップデート』と『ソフトウェアアップデート』の2種類があります。
PCなどの本体の仕様変更やOSのバージョンアップをするのが、ファームウェアアップデートです。ファームウェアは、主にデバイスの動作を管理する役割があり、電子機器に内蔵されています。
ソフトウェアアップデートは、電子機器にインストールされているソフトウェアやアプリを更新することを指します。
■アップグレードとの違い
アップデートはプログラムの一部を更新することを指すのに対し、『アップグレード』はプログラム全体を更新することを指します。『バージョンアップ』とも呼ばれ、新しいバージョンのリリースによって、ハードウェアやソフトウェアを交換することを指す場合もあります。
アップグレードでは新機能が追加され、より機能が充実したりプログラム全体の性能が向上したりするのがメリットです。しかし、プログラム自体が更新されるため、今まで使えていた機能が使えなくなるケースもあります。動作要件を確認してから行うことが大切です。
バージョンごとのアップデートの種類
バージョンごとのアップデートには種類があり、規模によって二つに分かれます。どのような種類があるのか、それぞれの概要とともに紹介します。言葉の意味や違いを把握しておくと、耳にしたときにスムーズに理解できるでしょう。
■小規模な修正を行なうマイナーアップデート
『minor update』を日本語で『マイナーアップデート』とも呼びます。明確な定義はないものの、性能や機能の改良、向上、小規模なバグ修正、機能の追加、セキュリティの強化などを目的としたアップデートのことです。
マイナーアップデートでは、『バージョン1.0』から『バージョン1.1』のように、少数点以下の数字を更新します。さらに小規模な調整、いわゆるパッチリリースの場合は、『バージョン1.1.1』のように表記されます。
■大規模な変更を追加するメジャーアップデート
英語の『major update』を片仮名にした言葉です。『メジャーバージョンアップ』と呼ばれることもあり、大規模なアップデートを指します。こちらも明確な定義はありませんが、大規模なソフトウェアの変更や新機能の追加などです。
メジャーアップデートは、利便性の向上やセキュリティの強化、信頼性の向上につながる重要な役割があり、『バージョン1.0』から『バージョン2.0』のように整数の部分の数字が更新されます。
アップデートするメリット
一般的にアップデートはした方がよいといわれていますが、本当にする必要があるのか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか?アップデートすることで得られるメリットを見ていきましょう。
■新機能追加により使い勝手が向上する
アップデートによって、新しい機能が追加されて使い勝手が向上するのが大きなメリットです。充電の持ち時間が長くなるなど、パフォーマンスそのものが大きく改善されることも珍しくありません。
特にメジャーアップデートでは、複数の新機能が追加される場合があります。例えば、画面のデザインの刷新もその一つです。より見やすく分かりやすいデザインになれば、使い勝手がさらに向上します。
また、カメラの新機能の追加もあります。近年はSNSをやっている人が多く、日常的にスマホで写真や動画を撮る人もいるでしょう。新しい撮影・加工モードが追加されれば、今までできなかったことができるようになり、利便性が向上します。撮影する楽しさにもつながるでしょう。
■セキュリティが強化される
アップデートする重要な理由の一つに、セキュリティの強化があります。リリース直後は最新のセキュリティ対策が施されたソフトウェアだとしても、徐々にセキュリティが古くなります。IT技術は進化しているため、そのままにしておくと最新のサイバー攻撃などの脅威にさらされる恐れがあるのです。
ソフトウェアを開発したメーカーでは、サイバー攻撃などの脅威からソフトウェアを守るために、セキュリティを強化する目的でアップデートを推進しています。アップデートによってセキュリティを更新し、常に最新の状態に保つことが大切です。
■不具合が修正される
アップデートすることで、不具合の修正ができるのもメリットです。PCやスマホのOSやアプリをリリースするに当たり、さまざまな検証を繰り返して不具合が起きないと確認していても、後になって不具合が見つかる可能性があります。
例えば、画面がフリーズする、充電に時間がかかる、再起動を繰り返すなどです。不具合が見つかったときには、開発したメーカーから問題を解決するためのプログラムがリリースされます。見つかった不具合を修正する新しいプログラムをアップデートすることにより、電子機器が正常に動作するようになります。
アップデートの際に注意すること
電子機器を常に最新のバージョンにしておくことには多くのメリットがありますが、注意したいポイントもあります。知らずにアップデートすると、思わぬ事態を招く可能性もあるため、注意点を確認しておきましょう。
■事前にバックアップを取っておく
アップデートを行なう前に、バックアップをしっかり取っておくことが大切です。インターネットや充電の環境が整っていればスムーズに更新され、端末のデータが消えてしまうといったトラブルはほとんど起こりません。
しかし、アップデートで不具合が起きてしまった場合には、端末の初期化が必要になるケースもあります。初期化をするとデータが消えてしまうため、そのような事態を見越してあらかじめデータのバックアップを取っておく必要があるのです。
クラウドや専用アプリなど、複数のバックアップの方法があるため、データの容量や使いやすさなど自分に合った方法を選びましょう。
■ストレージ容量を確認し、充電器につないでから行なう
最新のOSにアップデートする際は、ストレージの空き容量が十分にあるか確認する必要があります。空き容量が足りないとアップデートができないため、不要なデータを削除するなどして空き容量を確保しましょう。
また、アップデートには思っている以上に時間がかかるケースも珍しくありません。時間があるときに、充電しながら行うことが大切なポイントです。途中でバッテリーが切れてしまうと更新ができないだけでなく、データが消えてしまうなどのトラブルにつながる場合もあるため、注意しましょう。
構成/編集部