「立ち食いそば」や「立ち飲み」など、リーズナブルなイメージがある立ち食い店。一方、高級店の「セカンドライン」としての立ち食い店が話題となっているのをご存知だろうか。
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』は、「高級立ち食い店」について、20代~60代男女のアンケート調査を実施したので結果をお伝えしよう。
「立ち食い店に抵抗はない」40代男性が最も高い割合に!「行ってみたい」人は57.3%
「立ち食い店に行くことに抵抗はありますか?」という質問では、全体の56.1%の人が「抵抗はない」と回答。
40代~60代男性は70%以上の人が「抵抗はない」と答えており、女性でも50代を除く全ての年代で40%以上が「抵抗はない」と答えた。
また、「高級立ち食い店に行ってみたいと思いますか?」という質問では、「思う計」が全体の57.3%と、関心の高さがうかがえる結果に。
「立ち食い店に行くことに抵抗はありますか?」に「抵抗はない」と答えた人の性年代別割合(n=1,035、単一回答)
Q「高級店レベルの素材・味だが、立ち食いスタイルのお店なのでリーズナブルな料金になっている」という「高級立ち食い店」について、あなたは行ってみたいと思いますか?
「高級立ち食い店で食べてみたいもの」1位は寿司!高級立ち食い店に求めるのは「コスパの良さ」「料理のおいしさ」
「『高級』と言われるメニューのうち、高級立ち食い店で食べてみたいと思えるものはなんですか?」という質問で、最も割合が高かったのは「寿司」(37.9%)であった。
2位には「焼き鳥」(28.9%)が入り、3位には「天丼」(17.3%)、4位には「天ぷら」(15.8%)が入るなど、和食の人気が高い傾向がみられた。
※提示した選択肢:寿司、焼き鳥、天丼、天ぷら、ステーキ、イタリアン、焼肉、うなぎ、中華料理、フレンチ(ビストロ)、鉄板焼き、和食(割烹など)、しゃぶしゃぶ、すき焼き、思えるものはない、その他
※「そもそも立ち食いをしない方も、想像でお答えください。」と注釈を付けて聴取
※ランキングからは「思えるものはない」を除外
「高級立ち食い店に求めるものはなんですか?」という質問で、最も割合が高かったのは「コスパの良さ」(60.0%)で、次いで多かったのは「料理のおいしさ」(58.8%)であった。
※提示した選択肢:コスパの良さ、料理のおいしさ、一人でも気軽に入れること、カジュアルな服装で入れること、料理が提供される早さ、短時間で楽しめる・時短になること、落ち着く空間、食べ物に集中できること、食べ物の量が多いこと(大盛りやメガ盛りがあること)、店の人とのコミュニケーション、他のお客とのコミュニケーション、その他(自由回答)
※「普段『高級立ち食い店』にはいかない方も、行く場合を想定してお答えください。」と注釈をつけて聴取
『ホットペッパーグルメ外食総研』研究員からの解説
「立ち食い」というと駅の立ち食いそばは歴史がありますし、最近ではステーキやイタリアンなど時代ごとに愛されてきました。そして今注目なのは「高級立ち食い店」です。
高級寿司店の若手職人が握る立ち食いスタイルのお店など、寿司や焼き鳥、焼肉などで高級立ち食いのお店が登場しています。
店舗としては立ち食いで高回転、低価格を実現し、利益を確保する一方、幅広い人に良さを知ってもらい全体の売り上げ向上を図る「セカンドライン」のような狙いがありそうです。
消費者目線では、今回の調査で「立ち食い店に行くことに抵抗はない」と答えた人が全体の半数以上、さらに「高級立ち食い店に行ってみたい」は全体の57.3%という結果に。
「高級立ち食い店に求めるもの」では「コスパの良さ」(60.0%)と答えた人が最も多く、「高級店の味をコスパ良く楽しみたい」という消費者心理が透ける結果となりました。
調査概要
調査期間:2023年9月27日(水)~2023年9月28日(木)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国20代~60代男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
有効回答数:1,035件(男性517件、女性518件)
関連情報
https://www.hotpepper.jp/ggs/
構成/Ara