首都圏における「新築戸建」の価格は、この一か月で上がったのだろうか、それとも下がったのだろうか?
不動産情報サービスのアットホームはこのほど、2023年12月の首都圏における「新築戸建」の価格動向を発表した。
本調査は、アットホームの不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された新築戸建の価格動向について、アットホームラボに調査・分析を委託したものだ。
首都圏8エリアの平均価格(前年同月比・指数の推移)
首都圏全体の平均価格の前月比は5カ月ぶりに上昇した。
エリア別の前月比では、東京23区、神奈川県他、千葉県西部が3カ月連続で上昇した一方、東京都下が4カ月連続、横浜市・川崎市が5カ月連続で下落するなど、エリアによって価格動向に違いが見られた。
なお、前同月を下回っているのは東京23区、さいたま市、千葉県西部の3エリアだが、特にさいたま市は下落幅が拡大してきており、前同月比も-3.3%となった。
■東京都(23区/都下)
23区の平均価格は6,774万円で前月比+0.4%と3カ月連続で上昇した。一方、前同月比は-0.6%と4カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る5,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+0.6ポイントと増加したことが要因となっている。
都下の平均価格は4,730万円で前月比-0.1%と4カ月連続で下落した。一方、前同月比は+0.8%と上昇しているが、これは平均価格を超える5,000万円台以上の物件の占める割合が合計で前同月より+2.8ポイントと増加したことが要因となっている。
■神奈川県(横浜市・川崎市/他)
横浜市・川崎市の平均価格は5,240万円で前月比-0.1%と5カ月連続で下落した。一方、前同月比は+0.5%と上昇しているが、これは平均価格を下回る4,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より-0.7ポイントと減少したことが要因となっている。
神奈川県他の平均価格は4,027万円で前月比+0.6%と3カ月連続で上昇した。また、前同月比は+0.3%と上昇し、3カ月ぶりの前同月超えとなった。
■埼玉県(さいたま市/他)
さいたま市の平均価格は4,344万円で前月比-1.0%と3カ月連続で下落した。また、前同月比は-3.3%と3カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る3,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+7.9ポイントと増加し、5,000万円台以上の割合が合計で-4.8ポイントと減少したことが要因となっている。
埼玉県他の平均価格は3,665万円で前月比-0.1%と2カ月連続で下落した。一方、前同月比は+1.5%と上昇し、前同月超えは44カ月連続となっている。
■千葉県(西部/他)
西部の平均価格は4,184万円で前月比+0.2%と3カ月連続で上昇した。一方、前同月比は-0.9%と3カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る2,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+3.3ポイントと増加したことが要因となっている。
千葉県他の平均価格は3,225万円で前月比+0.2%と7カ月ぶりに上昇した。また、前同月比は+1.6%と上昇し、前同月超えは26カ月連続となっている。
<調査概要>
不動産情報サービスのアットホーム株式会社の不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された新築戸建の価格動向について、アットホームラボ株式会社に調査・分析を委託し、アットホームが公表するものだ。
◆対象エリア
東京都(23区/都下)、神奈川県(横浜市・川崎市/他)、埼玉県(さいたま市/他)、千葉県(西部※/他)
※千葉県西部:柏市、松戸市、流山市、我孫子市、市川市、浦安市、習志野市、船橋市
◆対象データ
不動産情報サイトアットホームで消費者向けに登録・公開された新築戸建(所有権のみ・重複物件はユニーク化)
◆定義
本調査では、上記対象データの「1戸あたりの登録価格(売り希望価格)」を「価格」と表記している。
出典元:アットホーム調べ
構成/こじへい