高温傾向が続き桜の生長が進むものの、西・東日本では開花直前の曇りや雨で生長が足踏み
この冬(12〜1月)の気温は全国的に平年より高い傾向となったが、一時的に強い寒気の影響を受けた時期があり、気温はアップダウンを繰り返した。
西日本と東日本の日本海側や北日本では桜の花芽の休眠打破に必要な気温低下があったため、休眠打破は行われているとみられる。
一方、西日本と東日本の太平洋側では冷え込みが長続きせず、休眠打破の進みが鈍いところがありそうだ。4月にかけての気温は全国的に平年より高い傾向だが、西日本と東日本では開花直前の3月は低気圧や前線の影響を受けて曇りや雨の日が多くなる見込みだ。
このため開花時期は関東甲信や北陸、北日本では平年より早まるが、九州から東海では平年並になるとみている。
■気温の推移と開花への影響
桜の花芽(生長すると花になる芽)は気温の高い夏から秋にかけて作られ、冬になると休眠して一旦生長が止まる。
その後、真冬の厳しい寒さに一定期間さらされると、花芽が休眠から目覚め(休眠打破)、開花に向けて再び生長を始める。桜の開花には、春の暖かさだけでなく、冬の寒さも必要だ。
出典元:株式会社ウェザーニューズ
構成/こじへい