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10代の肥満は若年成人期の腎臓病発症リスク因子である可能性、ヘブライ大学研究報告

2024.02.05

十代の肥満は若年成人期の腎臓病のリスク

十代に肥満であることが、若年成人期の腎臓病発症リスク因子である可能性を示すデータが発表された。ヘブライ大学(イスラエル)のAvishai Tsur氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Pediatrics」に2023年12月11日掲載された。BMIが基準範囲内ながら高値の場合も、リスク上昇が認められるという。

成人後の肥満が中高年期の慢性腎臓病(CKD)のリスク因子であることは知られている。CKDは腎不全のリスクであるだけでなく、心血管疾患のリスクも高めることから、早期発見と早期治療が必要とされる。

しかし近年、小児や未成年の肥満が世界的に増加しているにもかかわらず、未成年の肥満がCKDのリスク因子なのか否かは明らかにされていない。

そこでTsur氏らは、十代でのBMIと若年成人期(45歳未満)における初期のCKDとの関連をイスラエルの医療データを用いて検討した。

解析対象は、1975年以降に生まれ、16~20歳時点でのBMIの記録と、徴兵検査時の腎機能関連データがそろっている59万3,660人(ベースラインの平均年齢17.2±0.5歳、男性54.5%)。

ベースライン時に腎臓病、アルブミン尿、高血圧、血糖異常の記録がある人は除外されている。肥満の有無と肥満の程度の判定は、米疾病対策センター(CDC)の基準に従い、年齢と性別が一致する集団でのパーセンタイルによって判定した。

早期CKDは、推定糸球体濾過量(eGFR)が60mL/分/1.73m2以上で、中程度から重度のアルブミン尿が見られるステージ1~2のCKDと定義した。

男性は13.4±5.5年、女性は13.4±5.6年の追跡で、1,963人(0.3%)が早期CKDを発症した。交絡因子を調整後、男性・女性ともに、BMIが正常高値のカテゴリーであっても、以下のように早期CKD発症ハザード比の有意な上昇が認められた。

男性では正常高値BMIで1.8(95%信頼区間1.5~2.2)、過体重で4.0(同3.3~5.0)、軽度肥満で6.7(5.4~8.4)、重度肥満で9.4(6.6~13.5)。女性は正常高値BMIで1.4(1.2~1.6)、過体重で2.3(1.9~2.8)、軽度肥満で2.7(2.1~3.6)、重度肥満で4.3(2.8~6.5)。なお、追跡期間中に糖尿病や高血圧を発症した人を除外した解析でも、結果は同様だった。

論文の結論は、「十代後半のBMIが高いことと、若年成人期の早期CKDとの有意な関連が認められた。肥満による早期CKDのリスクは、BMI高値以外のリスク因子がない、一見すると健康そうな人でも上昇し、かつ肥満度がより高い場合によりハイリスクになるという関連があった。これらのデータは、BMIが高い未成年者の肥満を抑制し、腎臓病のリスク因子を管理することの重要性を強調するものと言える」と総括されている。

なお、研究グループによると、体重が過剰であることが、なぜ腎臓にダメージを与えるのかというメカニズムの詳細はまだ明らかにされておらず、現時点では高血圧やコレステロール値の上昇、肥満に関連するホルモン分泌の乱れなどの関与が原因として考えられているという。(HealthDay News 2024年1月5日)

Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2812570

構成/DIME編集部

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