CES2022 Innovation Awards 3部門受賞ウェアラブルデバイスの開発環境を一般に開放
熟練工AIの構築に取り組むコネクテッドワーカーソリューション(ConnectedWorkerSolution、以下「CWS」)を提供するフェアリーデバイセズは、CWSを実現するプログラマブルな首掛け型ウェアラブルデバイスである「THINKLET」の開発者向け一般販売(THINKLET開発機) を開始した。
開発機本体価格は21万7800円(税込)。研究教育機関向けは10万9780円(税込)。
■THINKLETとは
THINKLETは、LTE / Wi-Fi 搭載のウェアラブルデバイスだ。フェアリーデバイセズがこれまで培った AI 技術・ソフトウェア技術を最大限活かすことができるように独自に設計。
人間の肩に乗って人間を助けてくれる「妖精(フェアリー)」のような AI を生み出したいという社名に込められた想いを体現するデバイスとして開発された。
THINKLET デバイスを利用した LINKLET サービスは、CESイノベーションアワード三冠を始め、各賞を受賞している。
■THINKLETの特徴
ウェアラブルデバイスとしては世界初(※)となる5ch マイクアレイを内蔵している。これにより装着者の音声をクリアに取得することを可能にしている。
さらにフェアリーデバイセズのフロントエンド音声処理ライブラリであるXFEを組み合わせることにより、建設・保守現場やプラント等の高騒音環境下でもクリアな集音を実現。高い音声認識性能を実現している。
※ 2022年現在、同社調べ
また超広角カメラを搭載しており、装着者の視野全体を撮影してリアルタイムに遠隔地に送信できる。
肩掛けの位置に装着されるため、視線カメラと比較して大幅に動画像が安定しており、ハンズフリーで装着者の「体験」を遠隔地と共有することが可能になった。
AOSP(Android Open Source Project)ベースの独自OSである「Fairy OS」が動作している。ハードウェア機能を制御するためのソフトウェアは SDK として提供されており、一般の Android 向けのアプリケーションを動作できる(一部技術的制約があります)。
また、今回の開発者向け一般販売に合わせて、THINKLETを用いた開発をサポートする「THINKLET App SDK」と「THINKLET開発者ポータル」が一般公開された。
https://github.com/FairyDevicesRD/thinklet.app.sdk/
https://fairydevicesrd.github.io/thinklet.app.developer/
THINKLETの主な仕様
OS/Fairy OS(AOSP ベースの独自OS)
カメラ解像度/8MP
カメラ視野角/水平120度x垂直90度(横広角機)/水平90度x垂直120度(縦広角機)
音声入力/48kHz/24bit相当、5ch
音声出力/内蔵スピーカー、オーディオミニジャック(4極)
通信/4G/LTE、Wi-Fi(2.4GHz/5GHz)
Bluetooth/Bluetooth 4.2, BLE
SIMスロット/ナノSIM x1
GNS/GPS、GLONASS、QZSS 他
センサー/9軸モーションセンサー(地磁気、加速度、角速度)、近接センサー、ジェスチャーセンサー
CPU/クアルコム Snapdragon シリーズ
RAM/4GB
ストレージ/64GB+128GB(オンボードSDXC)
ボタン/電源ボタン、ファンクションボタンx3
重量/約170g
防塵防水/防塵性能:(IP5X相当)、防水性能:(IPX4)
バッテリー容量/1350 mAh
満充電完了時間/約90分
関連情報
https://mimi.fairydevices.jp/technology/device/thinklet/
構成/清水眞希