酸味、うま味もコントロール可能!気になる販売時期は?
疑似的に食品の味を増強する技術は、これからの食生活や塩分との付き合い方を変えてくれるはず。だが、ここで素朴な疑問!「全く塩を使っていない料理でも塩味を感じられるのか?」
キリン 佐藤さん「食材に元々含まれている塩分等の影響で若干は増強されますが、元の塩味が低いためほとんど塩味は感じられないと思います」
――今後は塩味以外にも活用できる技術なのでしょうか?
「本技術で味の濃淡がコントロールできるのは塩味、うま味、酸味です。電流によって+-の性質を持つイオン性成分の動きをコントロールしています。ただ、砂糖はイオン性成分でないため甘味のコントロールは難しいです」
「スイカやお菓子に少量の塩を加えると甘味が引き立つように、塩味をコントロールすることで甘味を含め全体の風味が上がる効果はあるかと思います」
現在は普段の食生活で使いやすい製品を目指し、より使いやすい材質の選定やデザインの工夫、デバイスの品質確認など製品のブラッシュアップを進めている段階。実際に発売されるのは今年の早い段階を予定しているという。
――今後貴社が目指すこと、挑戦したいことは?
「健康のためにおいしいものを我慢するというのはとても辛いことです。おいしい食事のある人生をすべての人が楽しめるような社会にしていきたいと考えています」
「キリンはこれまでもおいしい・楽しい食卓をサポートする事業をしておりました。これからも、食を通じた健幸の実現に貢献をしていきたいと考えています」
取材協力
キリンホールディングス株式会社
文/太田ポーシャ