4月マイナス金利解除の見方を維持、これに基づけば円が対ドルで大幅に減価する公算は小さい
マイナス金利の解除時期に関する手掛かりは、今回も得られなかったが、展望リポートの新規文言や総裁発言を踏まえると、政策修正には着実に近づいていると判断される。
三井住友DSアセットマネジメントは引き続き4月の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)撤廃とマイナス金利解除、その後のゼロ金利政策継続を予想しているが、植田総裁がマイナス金利解除時、その後の金利経路を考慮するとしており、利上げへの警戒も必要になりつつある。
しかしながら、利上げの判断はマイナス金利解除後の物価や経済の動向次第であり、まだかなり先になると思われる。
なお、会合後のドル円相場は、上下に振れる不安定な動きとなったが(図表2)、4月にマイナス金利解除という三井住友DSアセットマネジメントの見通しに基づくと、日銀の政策要因に起因する円の大幅な減価は見込み難く、1ドル=150円を超えて一本調子にドル高・円安が進む公算は小さいとみている。
出典元:三井住友DSアセットマネジメント
構成/こじへい