背景に国外企業の事業縮小と生成AIへの社会的関心の移行
広報業務を支援するPR効果測定ツール、Qlipperを展開するトドオナダでは、2023年中のWeb3やNFT、メタバースに関するウェブニュースについて調査と分析を実施。結果をグラフと図表にまとめて発表した。
■記事数の推移
記事数の推移(2023年)
月ごとの記事数(2023年)
Web3・NFT・メタバースがメインの話題となっている記事およびプレスリリースを調査対象とするため、見出しに各ワードを含むものの推移を調べた。
・NFTとメタバースのピークは3月。NFTはその後下降。メタバースはピーク後に上下動を続けつつ、再浮上はしなかった。
・Web3は3〜6月が最盛期で、安定した後は停滞。
■プレスリリース配信数の推移
プレスリリース配信数の推移(2023年)
月ごとのプレスリリース配信数(2023年)
企業の取り組みを測る手段として、見出しに各ワードを含むプレスリリースの推移を調べた。
・Web3、NFT、メタバースのいずれもピークは3月。その後Web3とNFTは下降傾向。
■PVの推移
PVの推移(2023年)
月ごとのPV(2023年)
注目度を測る手段として、見出しに各ワードを含む記事およびプレスリリースのPV合計を調べた。
・Web3、NFT、メタバースのどれもピークは3月、その後は下降、ただしメタバースは10月に一時的上昇。
※PV=仮想PV:Qlipperが取得したサイト構造を基に独自エンジンで記事のページビューを予測・算出した数字
調査結果まとめ
2月から3月は、携帯電話会社やゲーム大手が積極的にWeb3、メタバースに取り組んでいた時期。また、日産がメタバースでの自動車販売の実証実験を発表したことも話題となっていた。
他方で、3月のアメリカではWeb3・NFT・メタバース事業が転換期を迎えていた。MetaがNFT事業の縮小を発表し、米ディズニーはメタバース部門を解散し7000人の人員削減に着手したと報じられている。
また、このタイミングでMetaはメタバースとNFTに代えてAIに注力する方針を採ったとも指摘されていた。
実際に、2月に入ると「ChatGPT」をめぐるニュースが急増している。Web3等のニュースが減少していった背景に、社会的な関心とIT分野の報道の重点が生成AIに移ったことが挙げられる。
調査概要
調査期間/2023年1月1日〜2023年12月31日(Qlipperの記事確認日時)
調査機関/自社調査
調査対象/見出しに「Web3(3.0)」「NFT」「メタバース」の語を含む記事
調査方法/Qlipperが調査期間中に収集した国内主要ニュースサイトのウェブニュースの内、調査対象の記事数と仮想PV数を集計。
※仮想PV/国内4000媒体以上のWEBメディアをモニタリングしているQlipperが、取得したサイト構造を基に独自エンジンで記事のページビューを予測・算出している。(特許第7098122号)
関連情報
https://qlipper.jp/
構成/清水眞希