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【DEEN池森秀一の蕎麦ログ】深耶馬渓の神が打つ大分「仙景望」の十割そば

2024.02.04

深耶馬渓の神が打つ〝『春のいぶき』の十割そば〟

 秋そばのシーズンが近づくとソワソワするようになったの

は、いつの頃からだろう。そんなことを考えながら、飛行機の搭乗ゲートをくぐった。紅葉真っ盛りのこの日、僕はとあるお蕎麦屋さんを目指して再び大分県へと足を延ばした。

 きっかけは2023年11月に大分朝日放送で放送されたテレビ番組『DEEN 池森秀一のそば探訪 in 大分』。この番組で、新たな〝蕎麦の神〟に遭遇したのだ! 店名は「仙景望」。紅葉の名所と知られる深耶馬渓(しんやばけい)に暖簾を掲げているのだから120%旨いに決まってる! 事前の打ち合わせで、思わずニヤけてしまったのを覚えている(笑)。

 番組でお店へ行くと、じっくり話ができるからありがたい。特に「仙景望」の大将の話は、言葉の節々に食に対する愛があふれ、深い感銘を受けたのだ。というのも、その想いが強すぎるあまり、蕎麦はすべて自家栽培。しかも、刈り取りから製粉まで、大将ひとりの仕事だというから驚嘆するしかない。池森も蕎麦畑を所有しているが、その苦労たるや並大抵のものではなく……大将の情熱には心底恐れ入った。

 閑話休題。一般的に蕎麦の実は黒く成熟したものを収穫するが、「仙景望」では⻘いうちに収穫する。こうすることで、味・香りが高まるという。発芽直前の蕎麦の実を製粉する「発芽そば」に出会った時も驚いたが、それとは真逆の手法を耳にして、心はさらに激しく波打った。

 いよいよ対峙したのは、大将自らが打った『十割 ざる』。これがまた、新そばのように色味は青く、確かに香り豊か。粘度の高さにも驚いた! 全国津々浦々のお蕎麦屋さんへ足を運んだが、ここまでモチモチとした蕎麦は初めてだ。在来種『春のいぶき』の特徴なのだろうが、大将のこだわりの一端を垣間見た気がした。

 今回も『十割 ざる』を、ゆずこしょうでいただいた。ちなみに、このゆずこしょうも自家製で、唐辛子とゆず、ほかにも天ぷらの材料やなめこも自家栽培。余談だが、大将は1級建築士でもあり、「仙景望」にはこれまたご自身で作られた天然温泉・足湯まである。完敗である(笑)。

 日本には八百万の神がいるという。それならば〝蕎麦の神〟が何人いてもおかしくないだろう(笑)。こだわり尽くしの絶品のお蕎麦、ご馳走さまでした!

『十割 ざる』1000円

『十割 ざる』

仙景望

[住]大分県中津市耶馬溪町深耶馬3155-3
[電]0979・55・2052 [休]不定休 http://sinyaba.jp/

仙景望

いけもり しゅういち
DEENのヴォーカリストであり、YouTubeチャンネル『池森チャンネル』店主。2023年3月にDEENデビュー30周年を記念したライヴを日本武道館で開催。自身初のレシピ本『分とく山・野﨑洋光監修DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』(小学館)発売中!

※「池森秀一の蕎麦ログ」は、雑誌「DIME」で好評連載中。なお、本記事はDIME2・3月号に掲載されたものです。

※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2023年11月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。

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