オーディオ編集をこれまでになく迅速かつ手軽なものに
2024年1月16日、Adobeは2024年サンダンス映画祭に先立ち、直感的で新しいオーディオ体験を搭載したAdobe Premiere Proのベータ版を発表。このアップデートは同日から利用可能となった。
この新しい体験はオーディオ編集をこれまでになく迅速かつ手軽なものにし、経験豊富なプロフェッショナルの作業時間を短縮する一方、初めて使用するユーザーでも必要なツールに素早くアクセスできるようにするものだ。
本アップデートにより、タイムラインのクリップ上にインタラクティブなフェードハンドルが表示され、ユーザーはハンドルのクリック&ドラッグ操作だけで、多彩ななカスタムオーディオフェードを作成できる。
さらに、AI搭載の新しい「オーディオタイプの自動タグ付け」機能では、クリップを「会話」、「ミュージック」、「効果音」、「環境音」のいずれかに自動的に識別してアイコンを表示するため、ユーザーはそれぞれのオーディオタイプに最も適したツールにワンクリックでアクセスが可能。
クリップバッジのデザインも一新され、どのクリップにエフェクトがかかっているかを確認したり、新規のエフェクトをすばやく追加したり、エフェクトの設定を調整するのも簡単だ。
■より少ないクリック数で最終的なミックスまで完了
他にも、トラックの高さの変更に追従する、よりモダンでインテリジェントな波形表示や、タイムライン上のオーディオが見やすく、扱いやすくなるように改良されたクリップカラーなどのアップデートが実施されている。
Adobe Premiere Pro(ベータ版)で利用可能なこれらの新オーディオ機能に加え、アドビの画期的なAIを活用した「スピーチを強調」ツール(不要なノイズを即座に除去し、会話の録音状態を改善)は、すべてのAdobe Premiere Proユーザーが利用できるよう2月に一般提供開始予定となっている。
これらの新機能と革新的な技術を組み合わせることで、Adobe Premiere Proのオーディオワークフローが大幅に更新され、ユーザーは高品質なオーディオでビデオを作成し、より少ないクリック数で最終的なミックスまで完了できるようになる。
Adobe Creative Cloud担当シニア バイス プレジデント兼ジェネラルマネージャーであるアシュリー スティル(Ashley Still)氏は、今回のアップデートについて次のように述べている。
「サウンドは、映像だけでは成しえない感動を引き起こし、ストーリーを伝えてくれます。映画や映像に意味を与え印象を残すものにしてくれるのです。 オーディオ編集が初めての方でも、経験豊富なプロの方でも、Adobe Premiere Proを使えば、完璧なツールをより速く簡単に見つけられます」