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能登半島地震で被災した動物たちを救うために私たちが今できること

2024.01.21

地震発生直後から、動物たちへの支援物資調達を開始

「東京キャットガーディアン」は、行政(保健所・動物愛護センター)などから猫を引取り、適正な飼育者へ譲渡する活動と地域猫活動をおこなっている団体。大塚の開放型シェルターのほか、持病のある猫のための2か所の閉鎖型シェルター、飼い主のいない猫のための去勢・避妊手術専門の「そとねこ病院」の運営など幅広い活動をしており、2008年の設立から2023年11月までに譲渡した猫は累計で9377頭以上。実に1万頭近い猫の譲渡を行っているというから驚きだ。

山本氏は地震発生とほぼ同時に各所と連携を取り、被災動物を救うための物資の調達に動いた。4つのシェルターの運営があり今すぐ現地に行くことができない山本氏に代わり、現地に物資を運び入れてくれているのが、栃木県栃木市でペットフード・ペット用品のショップを営みつつ、保護猫・保護犬活動に取り組んでいる「源吉商店

▲10トントラックを用意し支援物資を現地に届けている源吉商店さんご主人・川島さんと、愛犬の久太郎くん

「ちょうど昨年から、ペットフードロス削減のためにメーカーさんにご協力いただき、保護犬・保護猫活動をされている方々に特化して安価に価格設定したペットフード通販サイト『源吉商店通販部』を、源吉商店さんといっしょにスタートさせていたんです。そちらでストックしていた手持ちの支援物資もありましたし、また多くの企業や個人の方々からもご協力をいただいて、キャリーやケージなど、初動で必要なものもすぐに集めることができました」(山本代表)

レスキューはシームレスでなければならない

ご存じのとおり、被災地のでは渋滞などによる二次被害への警戒から、ボランティアの自粛が呼びかけられていた。石川県、保健所、県獣医師会などと連携をとりながら動かなければならなかったため、11日まで現地に入ることはできなかったという。

「レスキューはシームレスでなければならない、というのが保護活動の基本です。命をつなぐためには本来、1日でも間を空けてはいけないんです。いろいろな事情はわかりつつも、動けないのはもどかしかったですね。11日に、源吉商店さんが徹夜で運転して被災地に着いたのですが、大量の荷物をおろせる場所が現地にありませんでした。そこで3か所に分散して物資を置くようにしました」(山本氏)

▲10トントラックに満載した支援物資。これらを積み下ろすのも大変な作業だったという

▲現地での荷物の引き受け場所を確保するのも困難な状況だった

源吉商店のXより。多くのペット関連企業が物資の提供に協力してくれている

▲1月11日の第一弾に続く、1月18日の第二弾の物資配送の様子

また現地では、動物を預かるシェルターを確保するのも難しい状況だが、シェルターを作れば作ったで、そこで働くスタッフが必要になる。シェルターのスタッフというと無償のボランティアというイメージが強いが、「被災地の人の持ち出しになることだけは避けたいので、スタッフは支援金から拠出して有償にしていきたい。それが現地での雇用創出の一助になる面もありますから」(山本氏)

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