NTTドコモは、メタバース空間内のノンプレイヤーキャラクター(以下、NPC)を、テキスト入力のみで自動生成する生成AIを世界で初めて(※)開発したと発表した。
同技術を利用することで、プログラミングやアルゴリズムなどの専門知識が無くても、外見や行動、空間内での役割を備えた NPCを20分程度で自動生成することが可能となる。
高度なプログラミング技術が必要なビヘイビアツリーをテキスト入力のみで自動生成を実現
同技術は、「行動ロジック生成AI」、「アニメーション生成AI」、「外見生成AI」の 3つの生成AIで構成するもので、「行動ロジック生成 AI」の開発、および3つの生成AIを自動連携する技術の開発はNTTドコモ独自であり、世界初となる。
「行動ロジック生成AI」は、メタバース空間内の NPC の行動を規定する一意のビヘイビアツリーをテキスト入力のみで自動生成する技術。
NPCの行動はビヘイビアツリーという手法を用いて規定されることが一般的で、ビヘイビアツリーの作成はこれまでプログラム開発者が要求仕様を、コード記述を用いて制作するなど、ある程度の技術が必要であった。
さらに、3つの生成AIを自動連携する技術の開発により、「行動ロジック生成AI」で生成したビヘイビアツリーと、「アニメーション生成AI」で生成したNPCの骨格データ、「外見生成AI」で生成したNPCの3Dモデルの3つを連携させ、テキスト入力のみでNPCを自動生成することが可能となる。
今度、NTTドコモでは、同技術をさらに高度化し、2024年度中にNTTコノキューが提供する仮想空間プラットフォーム「DOOR」への実装をめざして取り組むとともに、ユーザーの生活が便利で豊かになる活用方法を探索し、地方創生や地域活性化に貢献する新しい技術やサービスの開発に向け取り組んでいくとしている。
※ NTTドコモ調べ(2023年12月時点)
関連情報
https://www.docomo.ne.jp/
構成/立原尚子