バイク王&カンパニーが運営する、バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値の調査・発信を目的としたバイク未来総研から、2023年9月~2023年11月の期間を対象とする「リセール・プライスの高いバイク」上位10車種が発表された。
「リセール・プライスの高いバイク」は、需要の高いバイク、つまり「人気のあるバイク」とも言える車種で、47回目となる今回は「ホンダ・Gold Wing Tour」が首位を獲得した。
発売から半世紀を経ても世界中で愛され続けるGold Wingシリーズ
HONDA『Gold Wing Tour』
Gold Wingシリーズは1970年代に『GOLDWING1000』として発売されてから現在に至るまで、半世紀近く世界中で愛され続けているシリーズだ。
そんな歴史あるGold Wingシリーズの最新モデルである『Gold Wing Tour』は1833cc水冷4ストローク水平対向6気筒のエンジンを採用したモデル。2021年モデルから電子制御式の変速機構のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を標準搭載し、4種類から選択可能なライディングモードも採用しているためシルキーでパワフルな走りを実現している。
容量についてはサドルバッグやリアトランクなどの積載は全て合計すると121Lの大容量となり、3泊4日2人分相当の荷物を収納することを想定したサイズ感となっている。
シートはまるでソファのようなゆとりあるサイズ感となっており、クルーズコントロールや電動スクリーンを採用することで長距離走行時の快適性を高めた。
また、重量のある車体の取り回しを楽にする微速前進後退スイッチを始め、スマートキー・スマートフォン対応機能・電熱シート・オーディオ機能・二輪車用のエアバッグシステムなどの装備も搭載しており、快適性において4輪に匹敵するのではないかと思えるほどの豪華な装備を採用している。
長距離ツーリングの快適性において『Gold Wing Tour』の右に出るモデルは少なく、絶対的な地位を確立している、まさにホンダのフラッグシップモデルと言えるだろう。
■環境にも優しいスクーター、「リード125」が総合2位
今回総合2位を獲得したホンダの「リード125」は、前回の第46回より排気量別ランキングで1位を獲得。排気量別ランキングで2位と11.1Pt差をつけて、「ダックス125」や「モンキー125」などの人気車種を抑えての1位獲得となった。
また、37Lのシート下収納スペースを確保し、積載性にとても優れ、環境適応型エンジンのeSP+エンジンや、アイドリングストップ機能を採用し、環境にも優しいスクーターでもあり、今回総合2位にランクインした。
※排気量別ランキングはこちらから。
https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/
■落ち着きを見せる発売間もないバイクの価格
また5位にランクインしたのはカワサキの『ELIMINATOR 400』。過去の集計上、新発売されたバイクは、リセールポイントが100Ptを超え上位にランクインするケースもあったが、2023年モデルとして新登場の『ELIMINATOR 400』は86.6 Ptとなっており、総合ランキングでは5位という結果になった。
これは新車の供給が安定してきていることにより、プレミア価格が付きづらくなったことが考えられる。
■安定した人気のホンダADVシリーズ
今回新登場の『ELIMINATOR 400』を抑え、ホンダの『ADV160』が総合4位、X-ADVが総合3位を獲得した。
ホンダのADVシリーズは、国内4メーカーで唯一のアドベンチャースタイルのスクーターとなっており、2023年3月発表の第44回リセールプライスランキングより、3回連続で排気量別ランキングトップ5にランクインしている。
今後は「アドベンチャースクーター」の動きにも注目だ。
『リセール・プライス』とは
バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指す。2024年1月現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に『リセール・プライス』をポイント化。ポイント数が高いほど、『リセール・プライス』が高いと想定できる。本指標は、200万台以上の累計取扱台数を誇る『バイク王』のデータを基に、Bike Life Labが独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としている。
出典/バイク未来総研調べ
関連情報
https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/
構成/清水眞希