新たなものづくりのカタチとして、ビジネスやアート、個人の趣味まで幅広い分野から注目されている「デジタルファブリケーション」。今回は、ものづくり業界で熱い視線を集めるデジタルファブリケーションについて、特徴や気軽に体験できる施設をご紹介します。
デジタルファブリケーションとは?
デジタルファブリケーションとは、デジタルデータをもとに作品やプロダクトを制作する技術のこと。「デジタル(Digital)」+「ファブリケーション(Fabrication=製造・制作)」を組み合わせた造語です。
デジタルファブリケーションでは、頭に浮かんだアイデアを3DCGなどのデジタルデータへ落とし込み、3Dプリンタなどに代表されるデジタル工作機器を使って制作します。デジタル工作機器の小型化や個人化が進んだことから、「デスクトップ・ファブリケーション」と呼ばれることもあります。
【デジタルファブリケーションで一般的に使われるツール】
● 3Dプリンタ
● 3Dスキャナ
● ペーパーカッター
● レーザーカッター
● UVプリンタ
● デジタル刺繍ミシン
● CNCミリングマシン
● CNCルーター
● ロボットアーム
など
実はデジタル工作の技術自体は1980年頃からありました。しかし、デジタルファブリケーションが一般的に注目されはじめたのは2000年代に入ってからです。2007年と2009年に3Dプリンターの特許切れが起こったことでツールの低価格化が進み、急速に市場が広まったのが一因といわれています。
2013年にはデジタルファブリケーション協会が設立され、「デジタルファブリケーション」というワードも知られるようになりました。現在は個人で3Dプリンタなどを使って個人で制作活動をする人も増えています。
デジタルファブリケーションの大きな特徴は、これまで必須だった高度な技術や難解な専門用語の習得なく、クオリティの高い制作が叶うこと。デジタルファブリケーションの普及により個人レベルでのものづくりへのハードルは大きく下がったといわれています。