季節は真冬に突入し、寒さが身に沁みる日が続いている。こうした中、春の訪れを待ち遠しく感じている人は多いだろうが、では、春の象徴である桜は今年いつ開花するのだろうか?
ウェザーニューズはこのほど、桜の季節に向けて「第一回桜開花予想」を発表した。
2024年「第一回桜開花予想」
■3月16日に福岡から開花スタート広範囲で平年より早い予想
2024年の桜の開花は平年より早まるところが多い予想だ。関東甲信や北陸、東北、北海道では平年より一週間以上早まるところが多くなる。東海や近畿、九州の一部では平年並のところがある見込み。記録的な早さで開花した昨年と比べると、全国的に同程度か遅い開花となる予想だ。
開花トップは3月16日の福岡で、17日に東京、18日に長崎、佐賀、横浜が続く。3月下旬に西日本から東日本の各地で続々と開花を迎えていきそうだ。4月上旬には東北北部でも咲き始め、4月中旬に北海道へ桜前線が上陸し、4月17日に函館で開花する予想だ。
春の訪れは早く、平年より開花が早まるものの、太平洋側の一部では休眠打破に遅れの可能性
この冬前半(12月~1月上旬)は、寒気の南下が弱く冬型の気圧配置が長続きせずに気温はアップダウンを繰り返した。西日本と東日本の日本海側や北日本では、桜の花芽の休眠打破に必要な気温低下があったため、休眠打破は行われているとみられる。
一方、西日本と東日本の太平洋側では冷え込みが長続きせず、休眠打破の進みが鈍い可能性がある。4月にかけての気温は全国的に平年より高い傾向。このため、平年より開花が早まるところが多い予想だが、休眠打破が十分でないところでは平年並の開花となる見込みだ。
■気温の推移と開花への影響
桜の花芽(生長すると花になる芽)は気温の高い夏から秋にかけて作られ、冬になると休眠して一旦生長が止まる。その後、真冬の厳しい寒さに一定期間さらされると、花芽が休眠から目覚め(休眠打破)、開花に向けて再び生長を始める。桜の開花には、春の暖かさだけでなく、冬の寒さも必要だ。
※本記事では、開花について以下のように定義している。
■平年:1991~2020年の平均値
非常に早い:基準より7日以上早い
早い:基準より5~6日早い
やや早い:基準より3~4日早い
並:基準との差が2日以内
やや遅い:基準より3~4日遅い
遅い:基準より5~6日遅い
非常に遅い:基準より7日以上遅い
出典元:株式会社ウェザーニューズ
構成/こじへい