小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【CES2024】パナソニックASアメリカ社がハイパフォーマンスコンピューティングシステム「Neuron」を発表

2024.01.14

SDVの進化に伴い急速に進化するモビリティのニーズに対応

画像はイメージです

2024年1月9日から12日までアメリカ・ネバダ州ラスベガスにおいて開催されたCES2024において、Tier1サプライヤーであるパナソニックASアメリカ社(以下、PASA)は、新たなハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)システムを発表した。

「Neuron」と名付けられたこの革新的なシステムは、ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)の進化に伴い急速に進化するモビリティのニーズに対応するものだ。

自動車のソフトウェア依存性の高まりにより、車両システムは、長期のライフサイクルにわたりソフトウェアのアップデートをサポートする必要がある。

自動車は、運転支援機能に対応するために、ハードウェアとソフトウェアのコンピューティングプラットフォームを活用している。Neuron HPCは、ソフトウェアのアップグレードだけでなく、プラットフォームのライフサイクル全体にわたるハードウェアのアップグレードも可能にするという。

Neuron HPCは、複数のECUの機能を集約して、冗長なコンポーネントを削除することにより、車両のコストと重量を削減。統合による複雑さを軽減することができる。

同社では「このHPCシステムは、高性能かつ大量データの入力処理機能を備え、アップグレード可能で拡張性があり、進化する車載プラットフォームに対応できる将来性を備えています」と説明している。

■Neuron HPCのアーキテクチャ

ハイパフォーマンスコンピューティング・アーキテクチャは、ECUの数を最大80%削減し、リアルタイムで機能横断的な通信を行うための高速なクロスドメイン・コンピューティングを可能にしている。

Neuron HPCの設計は、内燃機関(ICE)、ハイブリッド(HEV)、電気自動車(EV)を含むあらゆる車両プラットフォームに適している。

PASAのCTO、Andrew Poliak氏は次のように話す。

「OEMと協力して、運転体験をテクノロジーとともに進化させるために、業界最大規模の中央コンピューティングプラットフォームを設計し、課題に対応しました。

Neuronは、消費者の自動車所有期間全体にわたって、性能、安全性、革新性を最大化し、OEMがこれからのモビリティニーズに対応するために必要な、将来性のあるSDVプラットフォームを提供することを可能にします」

■主要システム

合理化された設計により、Neuron HPCは、複数のECUを1つに統合し、自動運転、ADAS、シャーシ、ボディ、およびインフォテインメント機能を処理する。

技術的なメリット

■統合ユニット

Neuronは、優れたビジュアルを実現するGPUや、AD/ADAS、セキュリティなどのユースケースに対応するAI向けのニューラルプロセッサ/アクセラレータなど、さまざまな専用コンピューティングプロセッサを1つのユニットに統合できる。

■処理能力(本システムでは1600K DMIPS対応)

Neuron HPCは、車両全体に分散処理を提供することを可能にし、現在市販されている最先端の車載コンピューティングコアの約10倍の性能をサポートする。

■放熱設計

最大1000 Wの消費電力に対応できる水冷システムを統合する。

■接続性とスピード

Neuron HPCアーキテクチャ設計は、新しい技術や標準規格が車載向けに利用可能となった際に、それらを容易にアップグレードすることを可能としている。

■SDV向けソフトウェア

Neuronは、業界標準の仮想デバイスインターフェースVirtIO、ドメイン間の通信をサポートするソフトウェアフレームワークを提供する。

■サイバーセキュリティ

VERZEUSEは、サイバー攻撃に対抗するために安全性、堅牢性、拡張性を提供するパナソニック オートモーティブシステムズ社のサイバーセキュリティ技術・サービスだ。

VERZEUSEは、仮想化プラットフォームが制御するネットワークやストレージの通信データを監視したり、信頼された領域からセキュリティ監視機能のチェックを行なう多段構成を取ることで、車両内におけるセキュリティ監視機能を堅牢化する。

■クラウドネイティブ

パナソニック オートモーティブは2023年11月、クラウドベースの開発プラットフォーム、Virtual SkipGen(vSkipGen)を発表した。vSkipGenは、仮想デバイスインターフェースVirtIOによって仮想化を行ない、最新のコックピットシステムの開発に必要な自動車周辺機器とセンサーシミュレーションをサポートしている。

vSkipGenにより、クラウド上で開発したソフトウェアが、Neuronコックピットシステムボード上での動作が可能となり、市場投入までの時間を短縮し、ソフトウェアの品質を向上させる。

関連情報
https://na.panasonic.com/us/automotive-solutions

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。