コーティングをしてもらおう!
今回施工してもらうヘルメット「EX-ZERO」は2年ほど前に購入しました。落としたことはありませんが、走行中に虫にぶつかった跡や細かいひっかき傷など、走行の勲章(?)が蓄積されています。
お世辞にもキレイとは言い難い状態で不安になって「こんな状態でも大丈夫ですか?」とお聞きしたところ、奥さんからは「余裕です。もちろん新品から施工した方がキレイに仕上がりますが、これぐらいの細かい傷であればピカピカに仕上がると思いますよ!」という頼もしい答えが返ってきました。
それではさっそく施工をしてもらいましょう!
1:バイザーを取り外して個別に洗浄・コーティング
筆者のEX-ZEROには、別売りのバイザーを取り付けています。コーティングの際にはバイザーを一度取り外し、別々に施工する必要があるのだそうです。
奥さんは手慣れた様子でバイザーのみを洗浄してガラスコーティングを施工。わずか3分ほどの出来事でしたが、バイザーはマットな質感を保ったまま新品のようにきれいになりました。
2:ヘルメットを洗浄して汚れや油分を除去したあと、残った傷をコンパウンドで磨く
奥さん曰く「もともとの汚れと傷を取り除く、この作業こそがコーティングの美しさを左右する一番大切な作業です」。
こだわりとして、クリーナーは弱いものから順番に使用して、最後に残った傷だけにコンパウンドをかけるのだそう。ヘルメットに元々施されている塗装の膜をなるべく多く残すように心がけているんですって。
ここまでの作業が完了して、ヘルメットの状態はこの通り。
驚くべきことに、奥さんは長年の経験と勘から汚れを見るだけで適した洗剤の種類がわかるのだそう。ヘルメットはすっかりキレイになって、すでに周りの景色を反射してピカピカと輝いています。
3:ガラスコーティング剤を塗り、霧吹きで純水(不純物が少なく純度の高い水)をかけて固める
今回使用するガラスコーティング剤がこちら。
ヘルメットの上に硬いガラスの層を作ることで、傷や汚れが直接本体に付かないようになるのだとか。
この工程にも奥さんのこだわりがあり、スピード勝負で一気に全体へ塗り広げてムラを作らないように心がけているのだそう。
ガラスコーティング剤は、純水を吹きかけることで化学反応が起きてガラス層が固まります。「施工中は指紋が付かないようにヘルメットの内装、またはクロス越しでしか持たないことを決めているんです」という言葉に、プロとしての技術力を感じました。
「スピード勝負」とお話ししていただけあって、コーティング剤を塗り広げて純水を吹きかけるまではわずか1分半。瞬く間にガラス層が完成しました!
4:レジンコーティング剤を塗り広げて、仕上げに磨く
ガラス層の上にレジンコーティングをすることで、撥水性能が上がってウォータースポットができにくくなります。
三角形のスポンジは奥さんのお気に入り。施工する人によって手に馴染みやすいスポンジの形状が違うのだそうです。
先ほどのガラス層ほどスピード勝負ではないようですが、泡状のコーティング剤を手早くムラなく塗り広げています。
仕上げに柔らかいクロスで拭き上げたら、KeePerコーティングの完成です!
洗浄開始から施工完了までの合計時間は約30分。今回は取材のために時々手を止めてもらったため、通常は15~20分ほどで完成するそうですよ!
コーティング前後で比べてみた
果たしてヘルメットはどれほどキレイになったのでしょうか?施工の前後で比較をしてみましょう。
まずは斜め前から見るとこんな感じ。
目立った傷や汚れがなかったので伝わりにくいのですが、特に頭頂部の反射がパキッと変化しています。
続いて後頭部。
茶色い汚れがついていたのがすべて洗浄され、表面がかなり艶やかになりました。
最後は頭頂部周辺のアップ。
施工後の方が周りの風景をパキッと明るく反射している様子がわかります。美しさはもちろんのこと、一度コーティングすれば3年ほどは汚れがつきにくくなるというのだから驚きです。
今回はツヤタイプのヘルメットでのコーティングでしたが、マットタイプでも対応可能ということ。
ちょうど別のお客さんが依頼した「グラムスター」のマットタイプの施工が始まったため見学させてもらったところ、ガラスコーティングをしているにも関わらず、マットな質感を残したまま仕上がっていることに驚きを隠せませんでした。(下の写真はコーティング剤が乾く前のため、若干のツヤが出ています)
奥さん曰く「無地のマットタイプのヘルメットはムラになりやすいため、腕の見せどころです」。
ニコニコと笑顔を絶やさずアイドルのように可愛い奥さんですが、コーティング技術はピカイチでベテラン級。数えきれないぐらいたくさんのヘルメットを施工してきたからこその自信を感じられました。
ちなみにシールドがあるタイプのヘルメットの場合は、綿棒でシステム部分の細かいところまでキレイに仕上げてもらえます。
ひとつずつ手作業で臨機応変に対応してもらえるので安心ですね!
KeePerコーティングで、2年ぶりに新品のような輝きを取り戻した筆者のEX-ZERO。
ヘルメットはただ頭を守ってくれるだけではなく、バイクに乗っている時に最も目立つ、ライダーにとっては顔そのもののような意味を持つアイテムです。
それがピカピカになるということは、女性で言うとバッチリメイクが決まっているような気分ではないでしょうか。(私だけかな…?)
そして施工全体を通してなによりも嬉しかったのが、奥さんが筆者のヘルメットを宝物のように丁寧に取り扱って作業をしてくれたこと。KeePerコーティングの効果が素晴らしかったのはもちろんですが、奥さんの暖かい心遣いに触れられた取材となりました。
【奥沙織さんプロフィール】
愛車はYAMAHA YZF-25R。
現役の看護師・公認心理師として従事しながらタレントとして活躍中。
バイク情報TV番組「Like a wind」レギュラー出演、2りんかんKeePerガール(KeePer技研 技術認定1級認定)、SOD-1公式アンバサダー。
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【イベント情報】
オートバイ用品店「2りんかん」KeePerコーティング店頭イベントスケジュール
1月27日(土) 門真2りんかん
1月28日(日) 伏見2りんかん
2月17日(土) 岐阜2りんかん
2月18日(日) 豊山2りんかん
3月20日(水:春分の日) 緑2りんかん
イベント当日はヘルメットコーティングが税込3300円(通常価格3980円)、車体コーティングが20%オフ。詳細はこちらから
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.