SNSでの時短レシピは電子レンジよりフライパンが人気
また、時短レシピを検索する手段について聞いたところ、料理系アプリ(クラシル、クックパッドなど)が32.8%と最も多く、次に検索エンジン(Google、Yahoo!など)が31.0%、Instagramが24.8%と続く。
昨今のSNSの投稿内容を見てみると、「レシピ」という軸においては、時短・簡単・手軽なものの人気がますます高まってきている。
そこで今回、時短レシピに関するInstagramの投稿(サンプル数=8490、データ抽出期間:2021年11月~2023年9月)の発話内容からキーワードを抽出し、独自手法で分析を実施(ユーザローカルSocial Insightにてデータ抽出、分析の一部でAIを活用)。
時短レシピで使われる食材や調味料、アイテムなどの傾向を探った。
どんな料理とも相性が良く、幅広くアレンジしやすい食材がランクイン。肉、魚よりも卵、そして野菜類がよく使われていることがわかる。
野菜は生でも加熱してもおいしく食べられ、保存に便利な冷凍野菜や洗わずに使えるカット野菜などが時短にも繋がり、近年の商品ラインアップも拡大しつつある。
時短調理で選ばれているのは「和」の調味料や味付け。醤油や砂糖、酒、みりんはどの家庭も常備していることが多く、和風系の味付けなら特別な調味料を買い揃える必要がない。複雑な調理をせずとも味が決まりやすいことが時短に繋がっていると考えられる。
時短レシピで最も使われているアイテムは「フライパン」だった。「焼く」「炒める」など、素早くと作れる調理に使うのはもちろん、「ワンパンパスタ」をはじめフライパン1つで作れる「ワンパンレシピ」も人気。
また、電子レンジは下ごしらえに使うほか、電子レンジだけで料理が完結する「レンチンレシピ」もあり、「レンジで一発」というキーワードと共に多くのレシピが投稿されている。
ワンパンレシピ、レンチンレシピのどちらも手軽に作れて洗い物が少なくて済むことから、時短ニーズにマッチしていると考えられる。
昨今はより手軽で簡単なレシピが求められており、共働き世帯が増えてライフスタイルが多様化していく中で、そのニーズはますます増加していくことが予想される。SNSの投稿においても、その傾向がより顕著に表れていると言えるだろう。
一方で、健康や節約への意識も高まっていることから、時短・簡単であることだけでなく、栄養面や食費面でのニーズも満たしてくれるようなレシピが求められていくと考えられる。
調査概要
調査対象/20~40代 男女(週4回以上料理をする人、1食=1回としてカウント)
調査期間/2023年11月8日から11月9日
調査委託先/楽天インサイト株式会社
調査・集計方法/インターネットでの調査
有効回答数/600
構成/清水眞希