コロナ禍以降、東京圏への人口一極集中が見直され、リモートワークの普及も相まって、地方移住を志向する人が増えたと言われている。
では、過去に都市部で働き、現在は地方で働いている人たちは、どのような理由から移住を決断したのだろうか?
登記ができるシェアオフィス・コワーキングスペースARCHはこのほど、過去都市部に在住していて、地方で働いている1,001名を対象に「都市部から地方で働くことを決めた理由」に関する調査を実施し、その結果を発表した。
何がきっかけで、地方での暮らしや関心が高まった?
はじめに「どのようなきっかけで、“地方での暮らし”を知りましたか?近いものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「帰省(49.2%)」と回答した人が最も多く、以下「旅行(観光や趣味)(23.7%)」「出張(16.6%)」「テレビ特集や書籍、インターネットなど(12.2%)」「知人や友人(実際に地方に移住した人)(10.6%)」と続く。
次に「どのような理由(きっかけ)で、地方で働くことに関心が高まりましたか?近いと思うものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「都市部で生活することに対するこだわりが減った(30.5%)」と回答した人が最も多く、以下「仕事を変えたいと思った(22.2%)」「魅力的な地方での暮らし方が見つかった(21.1%)」「生活を変えてみたいと思った(将来のライフプラン)(19.6%)」と続く。
3割以上の人が、都市部での生活に対してこだわりがなくなったことで、地方で働くことに関心が高まったと回答した。
都市部から地方で働くことを決めた理由とは?実に8割が地方に移住している
「都市部から地方で働くことを決めた理由(きっかけ)を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「転職や退職など(32.9%)」と回答した人が最も多く、以下「人事異動や転勤など(29.6%)」「結婚(14.4%)」「家族の提案など(11.6%)」「起業・独立、副業など(10.1%)」「引越し(10.1%)」と続く。
地方の企業に転職したり、勤めていた会社を退職したことがきっかけで地方に移住した人が3割以上いるという結果が出た。
さらに「地方での働き方として、当てはまるものを教えてください」と質問したところ、「Uターン(地方で生まれて都会で働いたのち地方に戻って働く)(58.5%)」と回答した人が最も多く、以下「Iターン(都会で生まれて都会で働いたのち地方で働く)(26.4%)」「Jターン(地方で生まれて都会で働いたのち別の地方で働く)(15.1%)」と続いた。
地方で働く方のおよそ6割が、自分の出身地方に戻って働いていることがわかった。
また、「地方に移住していますか?それとも別の地域からリモートなどを利用して地方で働いていますか?」と質問したところ、およそ8割の人が「住んでいる地方と勤務地である地方は同道府県(79.9%)」と回答した。
移住するときには、移住先にある企業を就職先に選ぶ人が多いようだ。
地方で働くことに対する、期待と不安の度合いは?
「地方で働くことへの不安の度合いは、どれくらいでしたか?」と質問したところ、「とても不安で、期待はあまりしていなかった(8.7%)」「期待よりも不安のほうが大きかった(18.4%)」「期待と不安は同じくらいだった(36.6%)」と地方で働くことに不安を抱えていた方が多かったことが明らかになった。
具体的にはどのような不安を感じていたのだろうか?
「期待よりも不安を感じたのは、どのようなことについてですか?」と質問したところ、「生活について(地方での暮らしに馴染めるか、など)(48.0%)」と回答した人が最も多く、以下「住居について(家賃や場所など)(29.9%)」「仕事について(順調に行くか、など)(22.1%)」と続く。仕事の不安よりも、地方での生活や住居について不安があった方が多いようだ。
地方暮らしの感想やエピソードを自由回答形式で求めたところ、以下のようなコメントが寄せられた。
・都会にいるときより生き生きしている気がする。田舎町の病院で働いているが、のんびりしているし、花や海が近くにあるため穏やかな気持ちで仕事できる(20代/女性/長崎県)
・土地が広く、ごみごみしていない。隣人から野菜や果物をもらえる(30代/男性/山梨県)
・時間のゆとり感はあるため、仕事でも家庭でも焦るような感じにはなりにくい(30代/男性/岩手県)
・余暇で家庭菜園ができるようになったのが良かった(50代/男性/静岡県)
地方だからこその魅力とは、自然ばかりではなく住みやすさや働きやすさにある!?
「地方ならではの魅力として、当てはまると思うものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「生活費が安い(45.5%)」と回答した人が最も多く、以下「美しい自然が多い(景観が良い)(32.8%)」「住居などのスペースが広い(31.5%)」「環境が良い(空気がきれい、食べ物が美味しいなど)(31.4%)」「子育て環境(支援など)が良い(21.5%)」と続く。
およそ半数の人が、生活費の安さが魅力と回答した。都市部に比べ、住居費や食費などが安く、生活しやすいと感じている人が多いようだ。
最後に、今働いている地域を今後どんな風にしていきたいかと自由回答形式で尋ねたところ、以下のようなコメントが寄せられた。
・賃金水準の向上(40代/男性/青森県)
・過疎化が多少ありそうなので若者が住みたいと思える所にしたい(40代/女性/富山県)
・町のイベントなどを多く行い、アピールして人を集めたい(50代/男性/兵庫県)
・日本一住みやすい地域にしたい(50代/男性/新潟県)
<調査概要>
【調査期間】2023年7月14日(金)〜2023年7月17日(月)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
【調査対象】調査回答時に 過去都市部に在住していて、地方で働いている と回答したモニター
【調査人数】1,001人
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
出典元:ARCH
構成/こじへい
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第2章では、人間の思考傾向や行動原理について解説。「目の前の仕事に集中したくなる」「完璧を求めすぎると疲弊するだけ」といった思考回路を意識することにより、無駄を生じている様々な思い込みをやめるきっかけになるでしょう。
第3章では、仕事の取捨選択を行なう際の〝見極め〟を伝授。「自分の目標から逆算して、本当に必要な業務に注力する」「場合によっては念のための確認を省く」といった考え方を知ることで、在的には無駄だとわかってはいるもののやめられない業務を手放せるようになるはです。
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第5章は、成果を出し続けている企業の事例を挙げながら、組織としてタイパを高める習慣を指南。第4章までの内容と合わせて実践し、理想的な職場環境を構築を目指しましょう。
なお、同書で紹介している〝超タイパ仕事術〟によって成果を上げているビジネスパーソンの実例も、コラムページで詳しく解説していますので、多くのビジネスパーソンにとって働き方を見直す指針となるはずです。