高齢者の移動手段をどう確保していくか、その選択肢の一つとして、自動運転が注目されている。では、高齢者自身は自動運転についてどのように思っているのだろうか。
そこでNTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所が、シニアの自動運転の利用意向に関する調査レポートを発表したので、結果をお伝えしよう。
自動運転を利用してみたい人、70代でも3割超!「北陸・甲信越」「中国・四国」は利用の意向が高い
自動運転について、利用してみたいか聞いたところ60代では約半数、70代でも3割超が利用してみたいと答えた。
図1. 自動運転への利用意向
自動運転の利用意向と高い相関が見られた要因は、「現在の主な移動手段」「交通の便への不満」「現在のインターネット利用時間」であった。
図2の通り「現在の主な移動手段」が「自動車」の場合、自動運転への意向が高い傾向が見られる。
また図3の通り「交通の便への不満」が高いと、自動運転への意向が高くなり、図4の通り「現在のインターネット利用時間」が長い場合、自動運転への意向が高くなっていた。
図2. 現在の主な移動手段と自動運転への利用意向
図3. 交通の便への不満と自動運転への利用意向
図4. インターネット利用時間と自動運転への利用意向
最後に地域別に自動運転の意向を伺ったところ、「北陸・甲信越」「中国・四国」の意向が高い結果に。
主な交通手段、交通の便への満足、インターネット利用意向、年代構成比等が関連した結果と思われる。
図5. 自動運転への利用意向(地域別)
調査概要
調査名:2023年シニア調査
調査方法:訪問留置調査
調査対象:全国・60~79歳男女
有効回答数:1,350
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期:2023年1月
構成/Ara