女性が閉経を迎える前後各5年の期間「更年期」。更年期は女性ホルモンが急激に下がることで身心の不調が出やすいと言われているが、その不調が女性ホルモンの変化であることを自覚しにくく、よって対処が遅れる・不調のまま何もしない女性も多く存在するのが現状だ。
そんな中、博報堂の女性の健康課題視点で企業の事業やサービスの構想を支援する「博報堂 Woman Wellness Program」は、「『更年期に関する生活者意識調査』vol.1自覚の実態編」を実施し、その結果を発表した。
今回の調査では更年期を自覚するまでのプロセスや自覚後の意識変化等に焦点を当て、前向きな気づきを得るためのヒントを探る。
なお、本記事における「更年期自覚者」は、調査において 「更年期による不調を自覚している」と回答した人を指す。生活者の意識を明らかにする調査のため、医学的な診断としての更年期症状・障害とは一部異なる可能性がある。
更年期自覚の状況
・40-50代女性のうち、更年期による不調を自覚している人(更年期自覚者)は26.3%。全国の人口に換算すると約449万人と推計。
・「もしかして更年期かもしれない」と感じている40-50代女性(もしかして層)を含めると48.6%、推計829万人。
・「自覚しており、医師の診断を受けた」と答えた人は4.9%に留まっていることがわかった。
※推計人数の算出方法:令和2年国勢調査より更年期のボリュームゾーンである40-50代女性の人口約1705万人に「更年期自覚者」の出現率をかけて推計
更年期による不調の深刻度
・更年期による不調の深刻度について、更年期だと病院で診断されている人の41.8%が「深刻である」(日常に支障をきたすほど深刻である+深刻である計)と回答。
・一方「診断されていないが自覚がある」人は25.0%、「更年期かもしれないと思う」人の深刻度は6.7%と低めの傾向にあることがわかった。