2. 現状学べていない理由は「時間を捻出できない」「費用を捻出できない」
学びたいことはあるものの現在学べていない理由としては、「時間を捻出できない(49.8%)」「費用を捻出できない(45.1%)」と回答した人が特に多い結果に。忙しい毎日の中で、また、決まった収入の中で新たに何かを学び始めることのハードルの高さがうかがえる。
3. これまでに学んだこと1位「税・投資・お金関連」 約8割が資格・検定を所持
「これまでに学んだ経験があること」についても調査した。今自主的に学んでいること、もしくは過去に学んでいたことがある人は45.8%で、これから学びたいことがある人の割合(50.6%、調査トピックス1の円グラフ参照)よりも少ない結果となった。学んでいること・学んでいたことのジャンルは「税・投資・お金関連(36.7%)」「語学(27.9%)」「医療・介護・福祉関連(24.0%)」が上位だった。
学んでいる・学んでいた理由は「スキルアップのため(47.6%)」「資格・検定取得のため(37.1%)」が比較的多い結果となった。所持している資格・検定も聞いたところ、回答者の78.0%が何かしらの資格・検定を所持しており、「普通自動車免許」の取得率は約6割となった。その他「TOEIC® Programスコア・英語検定(16.4%)」「簿記(12.2%)」など幅広い資格・検定に票が入った。
学ぶ方法も聞いたところ、「教材・書籍(36.7%)」「動画の視聴(24.5%)」「SNSを活用(23.1%)」が多く、学校に通ったりセミナーを受講したりはせず、自己流で学んでいる人も多いと考えられる。仕事や家事の合間にも受講しやすい、オンラインセミナーを活用している人もいた。
「学んでいて良かった」と感じたエピソードを募ったところ、仕事や転職で実用でき役立ったという経験から、知識があることで気持ちが楽になるなど精神的な面で良かったことまで、幅広い体験談が寄せられた。
【学んでいて良かったエピソード 10選】
・アルバイトの面接に行った会社で学んでいた語学を使う国と取引があり、正社員になれた(大分県・39歳)
・子育て支援の資格を取得したことで子供への対応や転職活動の幅が広がった(大阪府・37歳)
・自信を持って仕事ができるし、知識があれば偏った情報に踊らされずに済む(埼玉県・28歳)
・美容や健康法を学んで、見た目年齢が実際より10歳くらい若いと何人もの人から言われるようになった(神奈川県・36歳)
・料理を学ぶことで、同棲生活中の食卓が華やかになっている(福岡県・25歳)
・管理栄養士の国家試験の勉強をすることで難しい内容の漫画がスラスラ頭に入ってきた(北海道・22歳)
・税・お金について学んでいることで、助成金について知ることができた(長崎県・25歳)
・学習を通じて仲間ができた(埼玉県・28歳)
・気持ち的に豊かになった(埼玉県・33歳)
・資格が増えることによる、安心感がある(千葉県・35歳)
4. 3人に1人は「学ぼうと決意した後あきらめた経験」がある
忙しい毎日の中で、学びを継続することはとても大変だ。学ぼうと決意したもののあきらめてしまった経験がある人は33.6%となった。
学びをあきらめてしまったときの経験について詳しく聞いたところ、「4年間数十万円かけて学校に通ったが、資格を取得できずあきらめた(東京都・34歳)」「オンライン英会話をしていたが、毎日の時間の確保が難しかったり、良い講師が人気で予約が取れなかったりしたため途中でやめてしまった(東京都・35歳)」「子供が生まれ時間がない(静岡県・28歳)」「時間とお金とのバランスが保てなかったこと(神奈川県・39歳)」など、様々な理由が挙がり、費用や時間に対するネックがやはり多いことがわかった。
「中国語を学びたかったが、教材の種類が英語に比べて少なく、そもそもどんな教材を買えばいいかわからなかった(愛知県・31歳)」「勉強の仕方が分からなかった(千葉県・33歳)」など、そもそも学び方が分からなかったという人もおり、学びたいことがある人が、環境を問わず学べる環境づくりやサポートは必要であると考えられる。