年明けと共に強い寒気も襲来。とはいえ、昨今の電気代高騰を考えると、エアコンの暖房運転時に節電を意識する人も多いのではないだろうか。
そこで各種延長保証制度のコンサルティングと運営を行なうテックマークジャパンから、総合家電エンジニア(正式資格名称/家電製品総合エンジニア)の監修による冬場のエアコンの上手な節電術や、効率の良い空気清浄機の使い方に関するリポートが到着したので、その概要をお伝えする。
冬場のエアコン節電のポイントとは
(1)稼働時の操作設定
エアコンで暖房運転を行なう際に望める省エネ効果は、設定温度や風量、運転モードを上手く使いこなすことだ。
暖房に限らず運転開始時に多くの電気を必要とするため、頻繁に電源のオン/オフは行なわず、最も適切な風量で作動する「自動運転」モードを選択することがお薦め。
また、過剰な暖房も電気の無駄使いに直結する。暖房であれば設定温度を1℃下げると約10%の省エネ効果があると言われている。
さらに、気体は暖められると膨張する。 空気も例外ではないので、膨張すると密度が低下して軽くなり、暖められた空気は上昇して天井に向かう。
このため風向を任意で下に向けると足元から暖めることができるので、より暖房効果がUPすると言えるだろう。
(2)室内機と室外機のメンテナンス
室内機のフィルターに埃が溜まると、空気の流れが悪くなり暖房効果は低下してしまう。フィルター自動清掃機能が備わっているエアコンであっても、2 週間に1 回を目安として手入れを心がけたい。
フィルターに埃が溜まった状態を改善することで、約5%から10%ほど消費電力を節減できるというデータも発表されている。
室外機のお手入れポイントは2 つ。それは「室外機の近くにモノを置かないこと」と、「雪に埋もれないようにすること」だ。
吹出口が塞がれると排気された冷風が吸込口に向かってしまい、暖房効果を著しく低下させ、電気のムダに直結する。これは冷房時でも同じこと。
室外機の近くにはモノを置かず、枯葉などが付着している場合には取り除くこと。室外機に雪が積もってしまうと空気を吸い込むことができなくなり、前述のとおり保護機能が働いて運転は停止してしまう。
(3)室内環境の工夫
冬場の室温は窓やサッシなどを閉めていても冷気で下がってしまうので、まず日中はカーテンなどを開けて陽光をしっかり取り入れたい。
そして日没後は急激に室温が奪われてしまうため、カーテンを閉めて室温の低下を抑制する。夏と違って冬の陽光は16時を過ぎると室温を保ち続けることは難しいので、時間帯にも注意したい。
また、窓やサッシに対してカーテンが短くて隙間が空く場合、その隙間から冷気が入り込んでくる。カーテンのサイズにも注意したいところだ。
空気清浄機は空気の循環を意識した配置がポイント
(1)空気が室内をしっかり循環できるように配置
室内の汚れた空気を吸引して、イオンなどが含まれた綺麗な空気を室内に放出しているので、吸引と放出の循環を妨げるような配置とならないように注意したい。
部屋の隅に配置すると吸い込む空気が隅周辺に限定されてしまい、効率が悪くなる。
(2)室外からの汚れを極力室内に持ち込まない
汚れた空気の大半は室外から持ち込まれているとも言われている。部屋の出入口付近や玄関などに配置することも、有効な手段と考えて間違いではないだろう。
(3)エアコンと空気清浄機の気流に注意
暖房時のエアコンは温風を下向きに吹き出させると足元から温めることができるので、非常に有効な風向きと言える。
しかしながら空気清浄機と連携させるためには、図で記載のとおり気流に注意する必要がある。
(4)汚れの性質に注意
ホコリやダニの死骸、煙や臭いなどで空気が汚れる原因はそれぞれ性質が異なると言われている。
煙や臭いなどが気になる場合には空気清浄機を床から少し高い位置に配置すると効果的。ホコリやダニの死骸などは床に面して配置すると、より高い効果が期待できる。
関連情報
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構成/清水眞希
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